第12話 敵襲
「ねぇアルマ〜……疲れた……」
門を出てからまだ3時間だというのにイリルがそう愚痴り初めた。
「イリル、まだ3時間だぞ?あと何百倍の時間を旅をすると思ってるんだ?」
アカがイリルにそういう。だけど、俺も疲れてきたな……あれ?なんかデジャブな気が……
「そろそろ休憩するか」
俺達は近くにあった石に座って昼食をとることにした。
昼食は保存用のパンとは別にアカのバイト先からもらってきた今日中に食べなくてはならないパンだ。
俺達は昼食を済ませ、先へ進むことにした。
街を出てから一週間ほど経っただろうか、俺達は現在、奇襲を受けていた。
「ッチ……ちょこまかと面倒くさいガキどもだな」
二人の男のうち、一人の戦士風の男がそういう。
「お前達は何者だ!」
アカが男達に向かってそう言う。
「どうせここで死ぬのだから冥土の土産に教えてやろう」
もう一人の魔法使い風の男がそう言う。それより凄い死亡フラグだな……
「おれたちはラメリアス王国、王室直属四番隊隊員だ」
ラメリアス王国とは北部大陸の南にある海辺の国だ。北部大陸の国ということは北部連合からの客だということだろう。
それより、隊長ですらないのか雑魚じゃん雑魚。まぁここで油断するのは死亡フラグだ。調子に乗らずに警戒体制でいこう。
「しかもここにいる魔法使いのファルトムは第六魔道士だお前らみたいな14か15歳程度のガキに負けるわけないだろ?」
なんだ大口叩いた割に第六程度か。俺は手っ取り早く済ませるために魔法の詠唱を始めた。
「これって準上級魔法じゃないか……?」
魔法使い風の男がそう言う。準上級魔法とは名の通り上級に届かないが中級よりも上というなんだか微妙なラインの魔法だ。
「ということは第三魔道士……⁉︎」
戦士風の男が焦りながらそう言う。慌てて逃げようとするが俺の魔法はすでに完成していた。
「エクリプス・ヴェイン!」
俺は塾長と戦ったときに使った魔法を放った。
殺すのは俺も良心が痛むので直撃は避けた。地面に白目を向いて寝っ転がっているがただ驚いて気絶しただろう。多分…ワンチャン爆風で臓器が逝っちゃってる可能性があるが……大丈夫だろう。
「よし、行こうかイリル、アカ」
「うん!」
「だな」
多分、今後も奇襲が来るだろうが多分大丈夫だろう。だって俺たちは強いからな。危ない危ない、調子に乗るところだった。塾長の教えを守らなくては。
まぁそんなことはともかく、俺たちはいち早く北部大陸へと到着するために足を進めた。
「次こそは私が活躍するんだから!」
イリルが隣でそう叫ぶ。次に敵が来たときはイリルとアカに任せよう。そう思うのであった。
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