何を書こうか
生暖かい心に
吹きすさぶ
風が強く強く
押していく
揺れる花びらに
張りつめた糸が
わたしの中指から伸びて
引き合っている
そして
誰かが通り過ぎるたびに
それは絡まって
解けなくなっていく
壊れた思考回路を
治すすべはなく
壊れていない思考回路を
どうしたらいいか
悩んでいる
糸が切れる
その瞬間
わたしはのけぞって
心と体が外れていく
その間を
生暖かい風が
吹いていき
口笛をならす子猫が
横を通り過ぎて
その音楽だけが
傷の痕跡となって
わたしの心に
刻まれる