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チャラ男はネズミのように湧く

日間ランキング1位ありがとうございます!!ということで、感謝の3日連続投稿です。


 


 なんと雪がスマホを持っていないという衝撃的な告白から数日が経ち、今はもう週末となっていた。


 あの後、彼女と週末にスマホを買いに行くという約束を取り付け、俺はもう最高にやる気がみなぎっていた。

 なぜならば、そう──美月以外で初めての2人でのお出かけだからである。


 友達は何人かいるのでは無かったのか?と思った君、甘い、甘すぎるぞ!


 この俺が、美月以外の人との会話が弾むわけがないだろうが!!(ドドン!)気まずい空気が流れておでかけどこころじゃなくなるよ。



 じゃあ、どうして今回は雪と2人で行くことになったのか。それには、理由が2つある。


 1つ目は、雪自身が上目遣い(無自覚)で俺にお出かけのお願いをしてきたこと。


 2つ目は、その日は美月に用事があったことである。




 まず、1つ目に関してはしょうがないだろう。あのお願いを断れるやつが存在するだろうか、いやいない(反語)!国宝級の顔面偏差値と、あの不安そうなオーラには勝てなかったよ…。



 問題は2つ目の方である。俺も最初は、美月も連れて行く気まんまんだったので、なんとかなるだろうと思っていたが(雪に許可は取っている)、まさか美月が来れないとは思わなんだ。


 また、その話を聞いていたのか、クラス内のチャラ男(…誰?)が「俺が代わりに行くぜ!」、みたいなことを言っていたのだが横にいたメガネをかけたオタクっぽい男子に気絶させられていた。




 いや、お前ら誰だよ。




 まぁ、そんなわけで雪と2人でスマホを買いに行くわけになったのだが……、着ていく服が決まらない!

 俺一人なら適当に決めているのだが、今回は雪も一緒である。変な服を着て行って、彼女に恥をかかせるわけにはいかないのだ。



 あぁでもない、こうでもないと悩んだ結果、結局1時間ほど費やしてしまったので、思ったより家を出るのが遅くなってしまった。


 

 トラブルに巻き込まれていなければいいのだが……。

 






 急いで待ち合わせ場所である、駅まで走っていくとそこには一際目立つ彼女が立っていた。その近くには、女慣れしてそうな男がおり、彼女に話かけていたが、雪は全くもって相手をしていないようだった。




 「雪!」



 慌てて雪の前まで走っていくと、彼女の手を取ってそのチャラ男から遠ざけた。雪が迷惑してるだろうが、失せろ頭ち◯ぽめ、男はお呼びでない。



 「ん、雫遅刻。…あ、韻踏んだ」




 …思ったより余裕あったわ。だが、迷惑であることには変わりない。なんとか、こいつを諦めさせねば……。




 「ん、誰かは知らないけど、迷惑。失せて」

 


 「そんなこと言わないでさぁ〜、君も可愛いね?どう、ふたりとも俺と一緒に遊ばない?楽しいとこ連れてってあげるからさ、ね?」



 「いらない、失せて」



 「そこをなんとかさぁ」



 「…っ!」

 

 なんと、チャラ男は引き下がるどころか、俺の腕を掴んでくる始末。



 こいつ、うっぜぇなぁ。嫌だっつってんだろうが、耳ついないんか?ここまで強引なやつ見たことねぇぞ?

 なんとかして退けなくちゃいけないけど、俺は非力だし一体どうすれば……!




 「少し、申し訳ありません。貴方様は、一体誰の手に許可なく触れていらっしゃるのでしょうか?その方はお嬢様のお友達にあらせられるのです。汚い手をどけなさい」



 一体いつ俺の後ろに立ったのだろうか。執事服を着たイケオジが俺の横から手を伸ばし、そう言ってチャラ男の手を掴み上げた。



 「ん、じいや、何でいる?来るなと言ったはず」



 雪が少しふくれながらそう言う。




 「ほっほっほ、申し訳ありません。トラブルに巻き込まれないか心配でありましたので。…それに、実際そうであったようですし」



 そう言ってイケオジはチャラ男の方に鋭い目を向ける。


 どうやら、話を聞く限りこのイケオジは雪の使用人らしい。雪のことをお嬢様と呼んでいることからも、予想はしていたがやはり雪は金持ちの家の子供らしい。

 


 「な、なんだよおっさん!邪魔すんなよ!俺達はこれから一緒に遊びにいく予定だったんだ!口出ししてくんなよ!」



 いや、そんな予定組んだ覚えなんかねぇよ。




 「ほほう、私にはそうは見えませんでしたなぁ。私には、無理やり迫っていったあなたが彼女の腕を無理やった取ったようにしか見えませんでしたが?」



 「はぁ!?そんなわけねぇだろ!?お前も俺と来たいって言ってたよな?な?」



 そう言ってチャラ男はこっちを向いて同意を求めてくる。

 必死そうな顔がきもい、唾も飛んでくるからこっち見んな。




 「おやおやおや、私の撮った動画ではそうは見えませんなぁ?」



 そう言って、イケオジは胸ポケってから小型カメラを取り出しチャラ男の眼の前でふる。



 「な……お前!」



 「悪いことは言いませんから早く立ち去った方が良い、人も集まってきています。それに…警察沙汰にされたくないでしょ?」



 「…っ!くっそ!」




 周りを見渡して形勢の不利を悟ったチャラ男は捨て台詞を言って走り去っていった。




 「申し訳ありません、この後の予定もありますので、捕まえるところまでは出来ませんでした。ですが、ご安心を。やつの見張りには他の者をいかせたので」




 「ん、いい。でも、約束破った。助けられたから今回は何も言わない。でも、反省」




 「ほっほっほ、手厳しいですなぁ」




 そう言ってイケオジは笑いながら、しれっと俺達のお出かけの付き添いになった。

 雪は不服そうだったが、さっきみたいなやつがまた出たら大変であるため断れないのでしょうがない。



 今回、俺は何も役に立てなかった……。だが、次はこうは行かないからな……!

 


 決意する少女(元男)であった!






















 …あんなイケオジに俺もなりたかった………!

  

 無理を言う負け犬(元は冴えないおっさん)であった…。



 

 思ったよりも伸びが良くてびびっている作者です。

 もっと長く書きたい欲もあるのですが、投稿時間に締め切りを追われているためそんなに長く書けないのが残念です。

 ですが、読者様の応援や期待に応えるためにこれからも頑張ります!

 


 よろしければ、評価・ブックマーク・感想などを貰えると嬉しいです。どうかこの作品をよろしくお願いします!

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