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結局のところ、内容の受け取り方は相手次第

思ったより早く出来てしまったので投下!


 

 落ち着け俺、びーくーるである。なんとか、彼女の考えていることを類推するんだ。


 彼女の見た目からして、そんなにガッツリしたものや体に悪そうなものは除外してもいいだろう。また、女の子は無条件に甘味が好き(偏見)であることと、よく聞き取れなかったが、最後の『ん』という音だけは聞こえた。  


 そこから推測されるものはこれだ………!!




 「ん、らーめん、私も好き」

 「………!」



 分かるわけねぇだろタコ!!そんな推理力があったらもっと俺は将来クール系合法ロリ美少女探偵になるよ、俺が好きなもの言って勢いでなんとか誤魔化そ。




 「あ、あの、雫……本当に今そう言ってた?私にはわからなかったなぁ…」


 「ん、間違いない。彼女も私と同じらーめん検定一級(自称)の持ち主」



 美月がそう聞いてくるが、美月より圧倒的に友達がいない俺が分かるわけ無いだろいい加減にしろ!!

 


 「ほ、本当かなぁ…?」

 「ん、めいびー」



 美月は疑っているがなんとか勢いでごり押せ!

 っていうからーめん検定一級ってなんだよ、思わず口からでまかせ吐いちゃったよ。一人で知らない店に行くのが怖いからチェーン店ぐらいしか味知らないよ…!どうすんのさ!


 なんとか、なんとか……うまいこと誤魔化せねば……!




 「…なんで…わかったの…?」



 !!??


 えっ!?あってたの!?それってどんな奇跡!?その妖精みたいな外見からのジャンクな想像つかないよ!!何味好きなんだろ?やっぱ、味噌とかかな……―――


 …はっ!そんなことより、今はなんとか上手い返答を…!



 「ん、私たち、似てる。だから、わかる」

 


 「……!そう、なんだ」



 んなわけねぇだろ!俺が分かるのは俺のことだけだよ!今日の晩ごはんの献立すらわからないよ……!



 「ん、そう。で、らーめんの好きな味は───



 キーンコーンカーンコーン♪



 「…ん、また後で聞く」


 


 これ幸いと話を区切って自分の席に座る。


 ふぅ、なんとか乗り切れたぞ。話しかけ方が友達が少ないからわからなかったおかげで質問が遅くなったのが逆に好都合だった。あのままチャイムが鳴らなかったら、謎にらーめんに対して食い気味な変人が出来上がるところだった(手遅れ)。



  ツンツン



 冷や汗を内心でかきながら1時間目の授業の準備をしていると、肩をつつかれる感触がした。



 「ん?」



 一体誰だ俺の肩をつつくやつは……美月か?一体なんのようだろう、金でも忘れたのだろうか。



 「ん、美月、どうし───



 振り返ると、そこは銀(髪の美少女が眼の前にいる)世界だった。



 「ん、話の続き」

 「」



 

 これには自己肯定感世界NO.1グランプリ優勝の俺も絶句である。あの会話に続きがあるというのか………!(戦慄)

 いや、確かに後で話すって言ったけどさ、こんな爆速で再開するとは思いませんやん。俺の会話デッキの回復にはあと12時間は必要だぞ……!

 

 なんとか、なんとか話を合わせて乗り切るのだ…!



 

 「…ん、大丈夫?」


 「ん、問題ない。それで、話は?」



 らーめんの話以外で頼む、俺はカップラーメンとチェーン店しか語れないぞ。



 「さっき、なんで、わかったの?」

  

 …ん?さっきも説明しなかったか?


 「ん、さっき言った通り」



 実際はさっきも言った通り、当てずっぽうが奇跡的に当たってしまっただけである。もう一回当てろと言われれば無理だし、詳しく説明することも出来ない。


 だから、俺的にはこう言ってなんとか煙に巻くしかないのである。




 「私、こんな風に、まともに話せない。だから、友達、出来たことない」


 少し影がかかった顔で彼女は言う。




 え、なんかごめん。俺はロールプレイしてるだけなのに似てるとか言っちゃって。



 「今日も、まともに、応えられなかった。でも……あなたは、わかってくれた」

 「…」


 彼女は俺の方を向いて少し微笑んだ。


 

 「初めて、だった。両親にも、ちゃんとは、伝わらない。でも、あなたは、わかってくれた。嬉しかった、こんな私にも、理解者がいてくれるんだって」


 「だから、───────




    ── 私と、友達になってください  

 

                              」





 俺の全く動かない表情筋と違って、感情が表情に出やすい彼女の顔には、多大な緊張、不安、そして期待が浮かんでいた。


 そんな、彼女の顔を見た俺は思う。



 

 やっぱり、天然物は養殖物と違って破壊力が違うな。



 ちょっぴり敗北感を覚えながらも、俺の返答は決まっている。




 




 「ん、私こそ、よろしく、()



 「…………!ん、よろしく、()





 そう言って俺達は笑いあった。












 ──────────────────────────────────




 「へぇ!あのときの光景はそういうことだったんだ!」



 「ん、見てたの?」



 今日も美月と帰っていると、美月からは朝のホームルーム後の雪との話について聞かれた。


 「みんな見てたよ!なんかあそこだけ光って見えたもん!1時間目の先生も、教室に入ってきたとき驚いてたんだから」


 「ん、恥ずかしい」



 なお、顔は相変わらず無表情である。

 だが、そうか、そんなに見られていたのか、雪との会話に集中力を割きすぎて気付かなかった…。


 だって、仕方ないだろう?眼の前には国宝級の美少女である、会話以外に力なんか割きようもないだろう。しかも、俺も雪もコミュニケーション能力に難がある。気づけ、なんて無理ゲーである。



 「あ、そうだ。ユキちゃんとは連絡先交換したの?」



 「……!してない……」


 「友達になったんでしょ?連絡先ぐらい知っとかなきゃね、明日の朝にでも聞きな?」



 「ん、そうする」




 美月に聞かれて初めて気がついた。これは、由々しき事態である。連絡先も知らないで友達とはおこがましいにも程がある。(自論)

 

 早急に聞かねば……!








 ──────────────────────────────────




 「ん、連絡先?」


 「ん、そう、教えてほしい」



 朝早くに学校にきて、俺よりも早く来ていた雪にRoineの連絡先を聞く。

 これは、俺達にとって大事なことなのだ。早めに聞いておいて損はない…!




 「……私、スマホ、持ってない」



 「……、それは、今日ってだけ?」



 「…ん、違う。そもそも持っていない」




 「…………」






   なんてこった☆







 

 

思ったよりも多くの評価が最初から来ていてびっくりしております!

やっぱ、みんな好きなんすね〜()


それはさておき、モチベが評価によってうなぎ登りした結果、筆が進んでしまいました。

これからも、この作品をよろしくお願いいたします。


なお、評価、ブクマ、感想なども貰えると大変作者は喜びます。(強欲担当)

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