挨拶
倒れていたのは、アジア人2人、黒人3人、白人3人の男性だった。
『大丈夫ですか!』
8人に声をかける。全員、自分と同じワイシャツとスーツだった。
意識が戻って、出てきた言葉は外国語である。
外国語だ!当たり前だ。
みんなで円になって挨拶をすることになった。
『マイネイムズ、ヤマダタロー。ジャパニーズティチャー』
日本語を捨てた男。
『オゥ、ジャパン!』
『ガルパンハイイゾ!』
大好評だった。
『ありがとう、ありがとう』
それから、8人の自己紹介を聞く。
所々にエンジニアとか、外国名が聞こえるが流暢な言葉に理解できない。
『ok!ok!理解した!』
笑っていると、みんなも笑ってくれた。
最後の一人は、白人で青い目をしている。
挨拶をどうぞとジェスチャーするが、少し困っていた。
声が出ない方らしい。
僕は、okポーズをとった。
とりあえず、寝床を作って、みんなで寝ることにした。
長い1日が終わった。
どこの島に飛ばされて、8人の外国人に会った。
濃い1日だった。
一体誰に誘拐されたのだろうか。
答えは明白だった。
倒れているみんなの近くに、一軒家ぐらいの円盤あった。
僕たちは、宇宙人に誘拐されたのだ。
そして、9人の内、一人だけがここから出られる。
これは宇宙人が仕組んだサバイバルゲームなのだ。
なのだが、誰も戦おうとしない。
もしかして、このことを知っているのは自分だけなのか。
みんなに聞きたくても、言葉がわからない。
もしかしたら、自分が寝ている時に殺されるかもしれない。
まぁ、いいか。
誰も殺したくない。そして眠い。
隣を見ると、外国人が寝ている。
僕も寝ることにしよう。
明日も起きれますように。