最強の公務員!?~一度鬱で辞めた俺、また公務員になる~
時は西暦20XX年。
縦割り行政的組織構造の歪さ、度重なる不祥事等、公務員の世間への風当たりは強い。
時の内閣は、この公務員の現状に危機感を覚え、ある特別チームを発足させた。
【地方再生及び人材適用事業推進団体】
「柊さん。あなたに来て貰ったのは他でもない。【地方再生及び人材適用事業推進団体】のことは、先に渡した資料で確認して貰ったかな」
「ええ」
「人材育成のプロフェッショナルに、是非ともチームのリーダーになって貰いたい」
「首相直々お声がけ頂き、恐縮です。」
「では、引き受けてくれるね?」
「謹んで、お引き受けいたします」
「ありがとう。では他のメンバーについて・・・」
「それでしたら一人、どうしても加えたい者がおります。メンバーに推薦してもよろしいでしょうか?」
「・・・わかった。その人物の詳細は、事務方に報告してくれ」
「かしこまりました」
「話は以上だ」
「それでは失礼いたします」
そう言って、柊は内閣総理大臣執務室を後にした。
・・・
・・・
・・・
「と、言うわけだ」
「【と言うわけだ】、じゃねええええ!」
10年振りに会って開口一番
【お前にはもう一度公務員になって貰う】と言われた俺は、当然の権利として理由を訊いたのだが
「冗談だろ!?10年前公務員をうつ病で辞めた俺が!?」
「最近は、だいぶ良いんだろ?」
「【良いんだろ?】、じゃねええええ!」
学生時代から非常識な奴だと思っていたが、十数年でますます変人ぶりに磨きがかかっている
「俺がここまで来るのに、どんだけ紆余曲折したと思ってんの!?ねえ馬鹿なの?死ぬの?」
「それなんのアニメだっけ?」
「退職後、転職すること5回!その間、主治医は変わった!発達障害を疑って障害者手帳取った!就労支援サービスに通って、発達障害者就労支援トレーニングなんかも受け続けながら、なんとか今の仕事続けてんだよ!?」
「そこだよ」
「あん!?」
「お前は元町役場の職員、しかも公務員の闇を直接受けたいわば被害者。
そしてお前は、【やられたらやり返す時に備える】男!徹底的に【何が問題なのか?】を自問自答するのが、いわば佐賀。そうだろう」
「性と佐賀をかけるんじゃない!」
「でだ、俺と一緒に働いてくれるか?」
「誰が一緒に働くかああああああああああ!」