開幕
緩やかに、確実に、元の自分を取り戻して行く愁一。
しかし、記憶が、心が、体が戻れば戻るほど今の自分が曖昧になっていく。
ただ、悪を滅し、消去し、そして消え、また悪を滅ぼすだけの処刑人。
何故、記憶が失われたのか。その記憶を取り戻すべきなのか。
本当にこのままでいいのか。誰も教えてくれない。考えるのは自分だから。
苦悩し、答えを見つけるのが本当の人間だと彼は言う。
果たして愁一にとって英治は憎むべき存在なのか。
ケイは一体何者なのか。
生きることは悩むこと。生きることは苦しむこと。地面の上を歩き、搾取し、髪を、爪を、皮膚を、涙を流すこと。
その循環に意味はなく。何故、人に心があるのか。心があるのは脳であるのに胸に痛みを感じるのだろうか。
Worry about living. Suffer from living. I walk on the ground and exploit, hair, a nail, skin, shed tears. The meaning cries with the circulation. Why does a person have a heart? Though it's a brain that there is a heart, do you feel the pain in a chest?