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LinK2
その位置が、私の居場所だって。勝手に思っていた。
拓人が北青学園に入学する事を決めた日、私もこの学園に入る事を決めた。
拓人とは家がお隣で、多分、生まれた時からずっと一緒に居た。
「藤原萌美です!メグって呼んでください!」
入学式が終わり、クラスメイトに自己紹介する。
メグは拓人がつけてくれた、大切な呼び名。
きっとこれからも、拓人の隣には、私が居る。
だって、幼馴染みだから。
「メグーお腹すいたー」
「はいはい、チョコでいい?」
「サンキュ、メグ」
他のクラスメイトにからかわれることもあった。
その度私は幼馴染みだから、と言うしかないのだ。
北青学園は対アンダーロイド専用の授業で
シュミレーションというものがある。
コックピットに乗り、リンクした機体で戦う。
操縦に慣れるのと、作戦を練りアンダーロイドと戦うイメージをつけるために。
もしかしたら、1秒後にアンダーロイドに襲われる可能性だってある。
そこで命を落とすかもしれない。
運命は誰にも分からない。
けれど、
(その瞬間が来るまで、拓人の隣には、私が居たい。)
「メグ、行こう」
その手をとる私はきっと泣きそうよ