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LinK  作者: 及川有紀子
18/27

LinK17


「ねぇ、つばき、すき。だぁいすき♡それ以上嘘つくなら、ここで死んでよ♡大丈夫、俺も一緒に逝くから♡」


ばぁん!

銃声が響いた。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



アンドロイドの取り締まりが厳しくなった。

何の罪もない機械が、棄てられていく。

人間の手によってつくられたそれが、人間の手によって廃棄されていく。

知恵をつけたアンドロイドは人間に対抗し始めた。


「…何が、正しいんだろうね、」


「それは拓人が決める事でしょ、」


「え?」


「自分がこう!って決めたら、それを貫くだけでしょ、」


「…うん、そうだね、ありがとう、メグ、」


帰り道は静かで、争いなんてないみたいに。

穏やかだった。


「青龍と朱雀を渡してくれないか、」


俺とメグの前には男性と女性が現れた。


「逃げようったって、無理やで、なんせ、ウチがおるからな、」


背後には女性が、前には男性が。

どうしよう、メグと目を合わせる。

だなは今頃家にいるはず、今日は連れてこなくて良かった。



「白石ー!藤原ー!」


「バッキー!?」

「椿くん!?」



バッキーが来てくれたけど、どうしようもない。

すると男性がうっとりした顔で喋りはじめた。



「つばき…あぁ愛しい椿…!俺はこの時を待っていたんだよ…!」


「…椿くんの知り合い?」


メグの問いかけに答えた。


「いや、知らねーよ、誰だテメー」


「やだなぁ…俺だよ、千鶴、安藤千鶴だよ、」


「いや名乗られても知らねーし」


「酷いなぁ…俺、椿のために頑張ったんだよ、野球も勉強も、」


アンドロイドを操ることも。


「まさか…お前が智を、」


「そうだよ、暴走させて、破壊したのは」


おれだよ。

嬉しそうに、言った。


「野球チームにいた時、俺はひとりだった。そんな時、椿のチームと対戦したんだ。その時、椿は俺を認めてくれた、それなのに、また対戦する時、椿は居なかった。風の噂で野球をやめた事を知った。だから、俺が椿を救おうとしたんだ。けど、その時にはもう、椿はまた歩きはじめてた。隣にいたあんなガラクタが許せなくて。」


「ざけんな!智はガラクタなんかじゃない!俺の相棒だ!」


「…ねぇ、椿。まだあんな奴に拘るくらいなら、俺にしてよ、俺なら椿を幸せにしてあげられる、ねぇ、一緒にいこう、来ないなら、」


チャキ。

銃を構えた。


「椿、俺、面倒な事しないんだ。だから聞くよ、青龍と朱雀はどこ?」


「知るかよ!」


「ふーん…ねぇ、つばき。すき。だぁいすき♡それ以上嘘つくなら、ここで死んでよ♡大丈夫、俺も一緒に逝くから♡」



∴あなたしかみえないの












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