交渉失敗
バッ!!
私『わっ!?』
校門をくぐると人影が私の行方を遮った。
私『ちょ、ちょっと、藤浪さん!?私、何か気に障ることでもしました!?』
もちろん、何もしていない。
麻里『あのね、今度の日曜日、中央公園で弾き語りがあるってこと知ってる?』
いきなり弾き語り?映画館の手紙に書いてた弾き語りのこと?そういえば、映画を観る前に藤浪さんが、溜まり場のスタジオに入るのを見たような・・・
私『ごめん、知らない。』
麻里『本当に知らない・・・?』
藤浪の目が鋭くなった。凄い威圧感だ。
私『ほ・・・本当に知りません。』
私は嘘をついた。この時は嘘をついても大丈夫だと思ったからだ。
麻里『・・・。』
私『あの・・・もういいですか?』
なんだかんだ言って遅刻ゼロの私が、遅刻してしまったら晒し者になってしまう。
藤浪『あ、ごめん。もう行っていいよ。』
私は解放された。何故か頭がモヤモヤする。
弾き語り・・・行かなきゃダメかな・・
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藤浪『知らないって。』
佐村『まあ、あの手紙不審だもんな。』
藤浪『あんたが書いたんだろ!!』
ドスンッ!
佐村『うぉっ!?』
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大山『白瀬さん、この問題解いて。』
私『・・・。』
大山『・・・白瀬さん?』
私『・・・。』
公子『色葉?聞こえてる?』
私『・・・えっ、なに?』
大山『・・・。』
公子『色葉最近ヘンだよ。私も付き添うから、今度病院に行ってみたら?』
カチンときた。病院?公子は本気で言っているのだろうか?私は悲しみと怒りが混ざり合ったような感情になった。
私『なにそれ?本気で言ってるの?一体公子に私の何がわかるっていうの?』
これには、公子もカチンときたようで。
公子『なによ!私たち友達でしょ!?心配して言ってやってるのに!!』
言って”やってる”。ほら、言って”やってる”だって。
私『もういいよ、嘘ばっかり。』
大山『・・二人とも、授業中よ。ケンカなら後にして。』
大人は冷めた顔でそう言った。
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チャイムが鳴る。
私『・・・。』
公子『・・・。』
ガラ・・・
公子が出て行った。私は1人になった。
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人見『なんで日曜日まで待たなくちゃならねぇんだよ。』
麻里『お願い!』
人見『待てねぇよ!!お前のせいで、俺は2時間みっちり説教だ!!』
麻里『(当然じゃねぇか!!2時間程度で良かったな、オイ!!)』
人見『俺は待てねぇからな!!』
麻里『(あー!!もう!!頑固で馬鹿で変態のクソヤンキーが!!)』
人見『増岡も、室伏も、とばっちりが嫌だってビビってるから、襲うのは俺1人だ。』
麻里『だから何?絶対ダメ。日曜日まで待って!!』
人見『だからなんで日曜日なんだよ!!お前何か隠してるんじゃねぇか?』
麻里『(ギクッ!!ヤバい。日曜日を推しすぎた!!)』
人見が睨みを効かす。それに負けまいと麻里も睨みを効かす。人見が一瞬目を逸らした。
麻里『なに目ェ、逸らしてんだよッ!!』
ドスンッ!
人見『うぉっ!?』
麻里『(あ、やっちゃった!)』
人見『テメェ!!』
人見が麻里を突き飛ばした。
麻里『・・・痛い・・・・。』
人見『じゃあ、事後よろしく。』
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麻里『佐村ー!!』
ガサッ・・・
麻里『何で、助けに来ないのよ!!』
佐村『いや、ドラマティックだったから。』
麻里『意味わかんねぇよ!!』
佐村『あいつ、追いかけないでいいのか?』
麻里『追いかけなくちゃ!』
佐村『よし、身体大丈夫か?』
麻里『突き飛ばされた瞬間と、少しは痛かったけど、今は大丈夫。』
佐村『丈夫だな。』
麻里『そりゃ、どーも。』