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71 give you a kiss

 

 先日ファーストキスをしくじった私たちは、どうにかロマンチックな場所で仕切り直したいと思っていた。

「仕切り直したいのはお前だろ……」

 ぼやく彼を無視して私の部屋で計画を練る。


「遊園地行こっか」

「真夏の観覧車の中をナメない方がいいと思う」

 そっか、クーラーついてなさそうだもんね。


「じゃあ海辺」

「海、結構遠いじゃん。朝早く出ても着いたらきっと人いっぱいだし日が暮れる前には帰らないとマズいだろ」

 確かに人でごみごみしてる浜辺でキスはしたくない。かといって夕暮れまではいられないか。


「富士山は?」

「それ本気だったわけ? 富士山こそナメちゃダメだよ。てっぺんまで5,6時間かかる上に山頂は真夏でもダウンとか着こむレベルの気温。お前登れんの?」

 “世界遺産でキス”も捨てがたかったけど、確かに体力も根性もない私は登れないかも。


「じゃあ、ドライブとか!」

「誰が運転すんの」

「もー、何でもかんでもダメ出しして! じゃあどうすりゃいいのよ!」

 キーッと振り向くと、思ったよりも近いところに彼の顔があった。



 ちゅ。



「別に『彼女の部屋』だって悪くないシチュエーションだと思うんだけど」



 ……悪くなかったけど、唇からちょっと外れてたよ。








目をつぶったらちょっと外してしまった。


さて、これはカウントされるのかノーカン仕切り直しになるのか。

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