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49 好きの反動は無関心

 

「付き合ってほしいんだ」


 誰もいない屋上というベタなシチュエーションでそう私に告げたのは、学校で一番人気の彼。あまりのことにぶっ倒れそうになる。


「こういう言い方もアレなんだけど、俺と一緒にいても騒がないし必要以上に接触しようとしないし、俺に無関心なところがかえってすごく好印象でいつのまにか」

「ごっごめんなさい! お付き合いできません!!」


 彼の言葉を遮って私は脱兎の勢いでその場を去った。

 駄目だあんな理由じゃ。だってだって、私だって彼のことが大好きだったんだから! 本当はキャーキャー言ってベタベタしたり隙あらば自分のことを売り込みたかったけど、ただ単に他の女子に圧されてできなかっただけ! 一緒の日直のときだって内心ぎゃーとか思ってたんだけどどうしたらいいかわからなかっただけ! 彼に無関心なところがツボならばそれは間違いなんです! 関心ありまくりだっつーの!!



 しかし拒絶がなおさら彼に火を付けた。彼は一途に私にアタックし続け、あまりの一途さに学校中が彼を応援する事態にまで発展、根負けして最終的に付き合うことになった。




 10年後の結婚式当日、私は遂に彼に白状する。

「実は最初から好きだったの」



「知ってたよ」



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