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27 失恋ドライブ

 

『ドライブ行こう。5分後に表で』

 一方的に電話は切れた。

 ドライブ……。いま23時ですけど。明日は月曜で会社ですけど。


 フラれるたびに幼なじみは私を夜中のドライブに連れ出す。免許を取る前は自転車だった。いわゆる2ケツ(私はなんと自転車に乗れないのだった)。

 私の失恋の数は彼の失恋の数プラス1。そのプラス1というのはすっごい昔の一番最初、私が彼に告白して……つまり、まあ、そういうこと。そしてその後、彼が失恋する度ああ好きな子がいたんだなとか彼女がいたんだなとか、こっそり一緒に失恋していたわけだ。それでも私たちは変わらず仲の良い幼なじみとして過ごしてきた。


 ここ3年ぐらいその失恋ドライブがなかったから、今度こそうまくいっていてそろそろ結婚でもするのかなと思っていたんだけれど……。

「今度は誰にフラれたの?」

「……お前、結婚すんだって?」

「え?」

「俺、気付くの遅かった。バカだから……お前のこと……」

「……」

「これが最後の失恋ドライブだから、付き合って」


 ──お見合いは断ったんだけど、もう少し黙っておこう。

 今だけ彼と私の失恋の数は一緒。



 そして、そう、これが最後の失恋ドライブだ。





 チャリ2ケツ、ダメ、絶対(*`・ω・´*)



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