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21 ニアミス

 彼とは小中高とずっと同じ学校だったけれど、同じクラスには一度もならなかった。そして微妙にすれ違った。

 小学校のときは、彼はリレーの選手で私は補欠。中学校のときは、彼も私も同じ広報委員だったけれど彼は放送班で私は新聞班。高校のときは、彼は水泳部の部長で私は文芸部の副部長、部長会で一緒にはなるが運動部と文化部で接点なし。

 彼の親友と私の親友が付き合っていたときもあって、4人で遊ぼうという話もあったけれど、2人は3ヶ月で別れてしまった。水泳部で人手が足りなく1日臨時マネージャーをしたこともあったけれど、彼はその日別の記録会に行っていた。同じ文化祭委員になったと思ったら、友人に意中の人が委員にいるからお願い! と頼まれ変わってしまった。他にもエトセトラエトセトラ。

 近づきそうで近づかず、喋ったことは記憶に無い。共通の友人もいるし、学校の思い出などは共有しているが、彼自身のことはほぼ何も知らない。

 そうやってすれ違ったまま高校を卒業した。


 が、翌月の大学の入学式で彼に声をかけられた。なんと大学まで同じだったのだ!

「またよろしく」と彼は右手を差し出す。

 こうして私は初めて彼と接触した。



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