助っ人
四国空港
香川
「…」
「ふ、不機嫌そうだな…、彩愛」
「当たり前でしょう!!」
「何を好き好んでこんなド田舎まで来なきゃならないんですか!!」
「俺なんて学校も強制的に休みですよ!!」
「評価に響かないとは言え、なんか気まずいじゃないですかぁ!!」
「しかも何で四国!?」
「おいおい、四国の人達に怒られるぞ…」
「四国だって良いトコいっぱい有るじゃないか」
「自然とか、うどんとか…」
「…阿波踊りとか」
「香川と徳島だけじゃないですか!!」
「高知と愛媛も言いましょうよ!?」
「そんな事より、[助っ人]に会った方が良さそうですね…」
「何処に居るんですか…」
「あの~…」
3人に恐る恐る話しかけてくる業務員
「何です?」
「もしかして、彩愛様でしょうか…?」
「そうですけど?」
「お待ちの方から伝言を預かりまして…」
「助っ人からですね」
「お願いします」
「『待つのが面倒だから帰る』だそうです」
「「「…」」」
「…え?キレて良いんですか?」
「お、抑えてください」
「どうします?」
「後で連絡を取るよ…」
「えっと、もう1つ有るんですが…」
「何ですか」
「『うどんは生醤油がオススメ!』だそうですよ」
「よし、キレましょう」
「ま、待ってください!」
「私的にはぶっかけうどんもオススメですが…」
「聞いてませんよ!?」
四国空港前
prrrrr
ピッ
「…駄目だ、出ないね」
「あのクソ野郎、調子乗ってますね」
(彩愛さんが怖い…)
グゥ-…
「…あ、あははは」
「無理もないよ、蒼空君」
「そろそろお昼時だし」
「そうですね」
「折角ですし、うどんでも食べに行きましょうか」
「お!良いね」
「行こう行こう」
「火星の意見は聞いてません」
(酷ぇ…)
うどん屋
「いらっしゃいませ-」
「結構、有名なうどん屋らしいですよ」
「情報通ですね、彩愛さん」
「先刻、調べました」
「いつの間に!?」
「お客様、5番テ-ブルにどうぞ」
「あ、はい」
「ぶっかけうどんで」
「じゃ-、俺は生醤油うどん」
「私も生醤油でお願いします」
「畏まりました-」
「楽しみですね」
「本場だからね!」
「そうですね」
「火星さん、もう一度電話してみては?」
「無駄だと思うけどな」
「念の為ですよ」
「電話に気付かなかっただけかも知れませんし」
「むぅ、確かに」
prrrr
『もしもし?』
「あ!やっと出た!!」
「テメェ!何処に居やがるんだ!!」
『昼時やろ?』
『飯、喰っとうよ』
「何処で!?」
『ちぃ静かにせいや』
『他のお客さんに迷惑やろ?』
「そ、そりゃそうだが…」
「…ん?ちょっと待て」
『何ぞ?』
「何で俺達が店に居るって解るんだ」
『…』
「…」
「うどん美味し」
「真後ろかよ!?」
「おっす、生醤油がオススメやで」
「「聞いてねぇよ」」
「痛い痛い、蹴らんといて」
「割とマジで」
「…えっと、この人が?」
「Yes,I do!!」
「ワイが助っ人の響 元導言うねん」
「よろしゅうな」
「よ、よろしくお願いします」
黄褐色の髪
後髪は長く、ヒモで纏めている
ブラウン色の眼と顎の無精髭
身長は170㎝程度
首もとがブカブカになった服とジ-ンズ
片耳には小さなドクロのピアス
「彩愛と火星は久しぶりやな」
「元気やったか?」
「お前程じゃないけどな」
「うるさいですよ、ゴミ」
「相変わらず酷いなぁ~!」
(あの毒舌を受け流してる…!?)
「まぁ、どうでもええんやけどな」
「うどん来たら食うて、うちに来てな」
「は、はぁ…」
「全然、変わってないな」
「少しは自重して欲しい物ですけどね」
「あの人が助っ人なんですよね」
「そうだよ」
「能力者じゃないけど、頼りには…、なるかな?」
「何故に疑問系」
響家
「おぉ-!来たな来たな」
「上がりぃや」
そう言って招かれた家
…臭ぇ
「あ!響さん!!」
「お客さん連れてきたんですか!!」
「おぉ!居たのか!!」
「掃除しろ言うたんアンタでしょうが!!」
「この方は…?」
「一斑 駁言うねん」
「ワイの部下やな」
「ほぼ強制ですけどね!!」
「強制?」
「この人、俺が軍の仕事場見た事知ったら…」
「「軍に入らんかったら殺す」言うんですよ」
「まぁ、結果的にはそうなりますけどねぇ」
「そ、そうでしたか…」
「ほな、掃除は暫くええわ」
「ワイは火星達と話するけんな」
「お前は彼と一緒に客間で話でもしとり-な」
「解りました」
「行きましょか」
「は、はい」
客間
「はい、御茶ど-ぞ」
「ど、どうも」
黒いボサボサとした髪と黒い目
小太りな体型でマスクをしている
古着屋で売っていそうな安っぽいTシャツとズボン
「えっと…、一斑さん?」
「さんとか付けんで良ぇよ」
「同い年か、それぐらいやろ?」
「高一ですか?」
「うん、まぁな」
「敬語も止めてええで」
「あ、そう?」
「まだ名前聞いて無かったな」
「蒼空 波斗」
「よろしくな」
「おぅ!よろしく」
「にしても蒼空か-!ええ名前やな」
「あ、ありがとう」
「俺なんてマダラばっかやで?」
「どんだけマダラやねん!!みたいな」
「うん」
「…責めて愛想笑いだけでも欲しいんやけどな」
「あ、ごめん」
「まぁ、ええで」
「奇怪神さん、知っとる?」
「あぁ、知ってるよ」
「元気かいな」
「俺が会ったときは元気だったよ」
「暫くは会ってないんだけどな」
「ほうかほうか」
満足そうに微笑む一斑
「初めて響さん以外で会った人やからな」
「ほうか、元気か…」
「…えっと、一斑は能力有るのか?」
「ん-、能力は無いんよ」
「素質は有るらしいんやけどな」
「へぇ」
「能力代わりに面白いモン教えてもろうてな」
「護身用なんやけど…」
ピンポ-ン
「誰か来たな」
「んぁ-!もうほんな時間か」
「ちょぃ待ってな」
そう言って、一斑は部屋から出て行く
「ん-」
悪い奴じゃ無さそうだな
ちょっと方便混じりで解りにくくはあるけど
能力の素質は有っても、目覚めるわけじゃないのか…
「何をうんうん唸っとんや?」
「トイレやったら向こうやけど…」
「あ、違う違う」
「ちょっと考え事」
「あぁ、ほうか」
「…」
「その子は?」
「リンデル・ジャスミン言うねん」
「海外から実習に来っとってな」
「今、面倒見とる」
「そうなんだ…」
ぺこりと頭を下げるリンデル
少しカ-ルした綺麗な金髪
小学生程度だろうか、身長は小さい
少し屈んで一斑に隠れ波斗をチラチラと見ている
「人見知りでな、この子」
「無口やし」
「なるほど」
「怖くないよ?」
「(怯)」
「…表情で何を言いたいか解るね」
「ほなから苦労はせんで」
「…ん、あれ?」
「どうしたんや?」
「ジャスミン?」
どっかで聞いたな…
それに、この髪
顔も誰かに似てるような…
「…ベルアさんだ!!」
「はぁ?」
「ベルアさん言うたら、この子のお姉さんやで」
「そうか、道理で似てるな~と」
「会った事有るんかいな!?」
「ロンドンに行った時に」
「へぇ、ほうやったんか!」
「(安堵)」
「おぉ、ちょっと心を許したみたいやで」
「良かった~」
ガラッ
「お-い、仕事の話するぞ-」
「蒼空君も一斑君も来てね-」
「は-い」
「アイアイサ-」
「行こうか、リンデル」
「(頷)」
(表情で解るって凄いな…)
読んでいただきありがとうございました




