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秋鋼  作者: MTL2
70/600

NO,4

九華梨高校


ピンポンパンポ-ン


『蒼空 波斗、蒼空 波斗』

『至急、職員室まで来なさい』


「…何したの?お前」


「何したんだろ…」


「テストじゃないかな」

「国語で赤点取っちゃったとか」


「ぅ…」


「有り得る有り得る!」

「…ヤバくね?」


「ヤバいよ!」

「あぁ…、アルバイト禁止になったらどうしよう…」


火星カセイさんが心配するよ?」


火星ヒボシさんな」

「久々だな、このネタ」


「まぁ、早く行けよ」


「…逝ってくるよ」



「…」


「心配?森草」


「し、心配なんかじゃ!!」


「私、見たんだよね」

「アンタが蒼空のボロアパ-トに入って行くの」


「えぇ!本当!?森草ちゃん!!」


「ふぇっ!?え、あ、違う!!」


((動揺し過ぎだよ…))



職員室


「あァ-おォ-ぞォ-らァ-?」


「…何でしょう、鬼む…、船村先生」


「鬼村って言いかけたな、テメェ」

「まぁ-、そりゃどうでも良いや」

「何が言いたいか、解るか」


「…ハイ」


「テ・ス・トだ!!!」


「…ハイ」

(あ、死んだな俺)


「何だぁ?この点数は」


バサリと机の上に散乱するテスト用紙


「…98点?」


「そうだ」

「カンニングでもしやがったのか?テメェ」


「98点!?」


「そうだ」


「…お、おぉ」


「くじ引きで2等辺りが当たった様な表情してんじゃねぇよ」

「何でテメェがこんな点数取ってんだ?」

「いっつも国語は45点が良いとこだろ」


「必死に勉強しましたから!!」


「…まぁ、どっちにしろ良いか」

「お前は無駄に真面目だからな」

「カンニングはしねぇだろ」


「信用されてますね、俺」


「調子に乗んな」

「ま-、用件はそれだけだ」


「失礼します」


「おぅ」



教室


「「どうだった!?」」


「何も」

「国語98だった」


「マジで!?」


「カンニングでもした?」


「いや、してないけど」

「火星さんと委員長の御蔭だな!」


「そう言えばさ」


「?」


「委員長がお前の家に夜這いを掛けたって噂が…」


ボゴンッッ!!


「く、蔵波ぃいいいいいいいいいいい!!!」


「あぁ、気絶してるね」



「フ-!フ-!!」


「イス投げなくても」


「フン!!」


「大丈夫かな、蔵波君」


「あんな奴の心配しなくて良いわよ!!」


「でも、事実でしょ?」

「蒼空の家に夜遅くに行ったのは」


「そ、そうだけど…」

「夜這いじゃない!!」


「うん、それは解ってる」




九華梨警察署


「どうだ?」


「何がッスか?先輩」


「商店街の外れにある万屋での事件だよ!」

「まだ犯人は捕まってねぇだろ?」

「捜査を急がねぇと…」


「あ-、それなんスけどね」

「もう調べなくて良いらしいッス」


「あぁ?何でだ」


「何か、被害者の人達が直接頼みに…」

「ドッキリだったらしいッスよ」


「…ドッキリを近所の住民が勘違いしたのか」


「そう言う事ッスね」


「人騒がせな連中だな…」


「全くだ!」


「…え」


「あんだけ捜査させといて!!」

「迷惑ったら有りゃしねぇ!!」


「そ…」


昕霧アサギリ様、そろそろ行かないと」


「そうだな」

「おい、頑張れよ」


「「は、ハッ!!」」


ズカズカと歩いて行く2人


「警視庁総監が何でここに…!?」


「わ、解らないッス…」



所長室


「~♪」


ゴルフバットを丁寧に磨く中年の男


「スカ-ン!と飛ばしたいものだねぇ!!」


バタァンッ!!


「おいコラ!クソジジィ!!」


「ひぇっっ!?」


「テメェ…!あの件は揉み消せっつたよなぁ?」


「は、はいぃ…」


「な・ん・で!!」

「揉み消せてねぇんだ!?ゴラァッッ!!」


「も、申し訳ありません~!!」

「時間と証拠が足りなくてですね…」


「言い訳は良いんだよ!!」

「後始末はテメェでしろ!解ったな!?」


「は、はい…」


バタァンッッ!!!


(お、恐ろしい…)



「昕霧様、もう少し言葉使いをですね…」


「あぁ!?ど-でも良いんだよ!!」

「とっとと行くぞ!!」


「え、何処にですか?」


「万屋だよ!!」

「あの馬鹿共にも文句言ってやる!!」


「え、えぇ…」






通学路


「まさか、蒼空が98点とはなぁ…」


「俺も驚いたよ…」

「ま!良かった良かった♪」


「チクショ-…」

「俺、赤点取って無けりゃ良いけど…」


「頑張れ~」


「熊谷は安定だな…」

「俺も勉強しときゃ良かったぜ…」


「今更だけどねぇ」


「あ、俺ここで別れるわ」


「バイトだっけか」


「うん」


「頑張ってね-!」


「おう!」



万屋


カランカラ-ン


「こんにち…」



何コレ


「…」


向かい合ったソファ

向かい合う2人の女性


(蒼空君!蒼空君!!)


(ひ、火星さん!)

(どうしたんですか!?コレ!!)

(って言うか誰ですか!?)


(ソファに座ってる彼女は昕霧アサギリ リン

(軍のNo,4なんだ…)


(No,4!?)


朱色の綺麗な髪

栗色の済んだ瞳

モデルかと思うほどの綺麗な顔立ち

赤いウ-ルコ-ト

長いスカ-ト


(び、美人ですね…)


(外見はね…)


(え?)


「ゴラ、織鶴」

「テメ-、妙な事お越してんじゃね-よ」


「あら、何の事かしら」

「[天下の]No,4様がそんな小さい事の為に態々御出でなさったの?」

「ご苦労様ねぇ」


「あぁん?ケンカ売ってんのか?」


「そんな物騒な言葉は怖いわねぇ」

「警視庁総監様?」


ガタンッ!


立ち上がる昕霧


「ぃ良-し決めた」

「テメ-はここで殺す」


「怖いわね」

「[現]No,4様に私が勝てるかしら」


「うっせ-んだよ![元]No,4が!!」

「古株のババァじゃね-か!」


ガタッ


「…誰がババァだ?」


「テメ-しか居ね-だろ!!」


「殺してやるよ×××が」


「うっせ-んだよ!×××!!」


(何コレ怖い)


(織鶴と昕霧は仲が悪いんだよ!)


(犬猿の仲ですか)


(鬼虎の仲の間違いだよ…)


(あの後ろの人は?)


(あぁ、彼は…)


(私は茶柱チャバシラ 栗東リットウです)

(可笑しな名前でしょう?)


(うわ!吃驚した!!)


(吃驚するだろ、茶柱)


(いやはや、申し訳ない)

(…さて、火星さん)


(何だ)


(街が壊滅する前に2人を止めましょうか)


(無理)


(貴方なら出来る!!)


(無理ッッ!!!)


(火星さん!)


(蒼空君も言ってやってくれ!!)

(俺には無理だって!!)


(good luck☆)


(裏切りやがった!!!)



読んでいただきありがとうございました

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