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秋鋼  作者: MTL2
4/600

猫探し

カランカラ-ン


「織鶴-!車の修理終わったぞ-」


「お疲れ様」

「じゃ、波斗と仕事に行ってきて」


「早速かよ!?」


「何か問題でも?」


「えぇ…」


「波斗、仕事よ」

「簡単な内容だし、大丈夫だから」


「どうせ、アレだろ」


「そうよ」

「猫探し」


「…猫」


「そう、猫」


「にゃ-、です」


「…」


「…」


「…その猫探しも軍からの依頼ですか?」


「違うわよ」

「軍だけの依頼じゃ食べていけないし、一般人からの依頼も受けてるのよ」


「なるほど」


「じゃ、行こうか」

「今回は白猫だっけ?」


「そうよ」

「よく鳴くらしいから、すぐに見つけられるわ」


「解った」

「報酬は?」


「3000円」


「俺の取り分は?」


「100円」


「おかしくね?」




路地裏


「よくこの辺りにいるんだけどな-」


「よく?」


「あ-、猫を多く飼ってる常連さんでね」

「よく猫が逃げ出すんだ」


「で、よくこの辺りに…」


「そのはずなんだけど…」

「別のトコかな-」


「にゃ-」


「あ!」


「何処だ!?」


「にゃ-ん」


「よしよし」

「煮干し食うか?」

「牛乳飲む?」


「にゃぁ」


「そうかそうか」

「よしよし」


「…熊谷クマタニ


「え?」


「熊谷!!」


「あ、蒼空じゃん」

「どしたの?」


「彼は?」


熊谷クマタニ コウです」

「俺の同級生で…」


「その人誰?」


「え-っと…」


「名刺どうぞ」


「あ、どうも」

「え-っと、火星カセイ 太陽タイヨウ

「星の名前を聞いてるんじゃなくて…」


「それ名前だから」

「よく言われるけど名前だから」

火星ヒボシ 太陽タイヨウね」


「あ、そうなんですか」

「で、その火星カセイさんと蒼空は何で…」


「確信犯だろ、テメェ」


「じょ-くデスヨ」

「いっつぁじょ-く」


「…」


「で、何で熊谷はこんな所に?」


「猫が居たから」

「猫好きだもの」


「あ、そう…」


「蒼空はバイト?」


「うん」

「秋鋼って万…」


「蒼空君」


「はい?」


「ちょっと」


「?」


(軍や能力の事は極秘だからね)

(一般人にバレるのは不味い)


(なるほど…)

「ば、バイトね!」

「万屋なんだけど」


「あ-、そうなんだ」

「校長に許可取った?」


「まだ…」


「退学になる前に取った方が良いよ」


「ん、解った」

「ありがとな、熊谷」


「どういたしまして-」

「じゃ、バイバイ」


「にゃ-」


「待て待て待て待て」

「何で猫を当たり前の様に連れて帰ってんの?」


「可愛いもん」


「可愛いけども!!」

「それは依頼だし」


「あ-、ベタな猫探し」


「まぁ、そうだね」

「はい、返しなさい」


「む-」


「にゃ-」


「…はい」


「よろしい」


「にゃんにゃん」


「にゃ-」


「やっぱり」


「駄目」


「む-」


「じゃ、君の御蔭で見つかったよ」

「ありがとうね、熊谷君」


「どういたしまして-」

「じゃ、俺も帰ろうかな」


「さようなら」


「バイバ-イ」




万屋


「はい、猫」


「ありがと」


「にゃ-」


「にゃん」


「なう」


「にゃう」


「彩愛さんは何を?」


「猫好きだからね、あの子」


「にゃ-」


「にゃんにゃん」


「…何か前にも有った様な」


「火星は?」


「そこの机で落ち込んでます」


「何で?」


「俺の同級生が火星さんに火星カセイって言って…」


「いつもの事でしょ」

「貴方、明日は暇かしら?」


「特に用事は無いですけど…」


「行くわよ」

「軍」


「えぇ!?」


「言ってなかったかしら?」


「言ってましたけど…」

「そんな急に」


「いつ行くのも同じよ」

「第一、今はアイツが居ないし」


「アイツ?」


「細かい事は気にしなくて良いわよ」

「じゃ、明日ね」


「は、はぁ…」



読んでいただきありがとうございました

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