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秋鋼  作者: MTL2
265/600

監視カメラからの音

ホテル


A-27


2号室



「停電?」


「そのようですね」


「(震)」


「心配有りませんよ、リンデルちゃん」

「一時的な物のはずです」



prrrrrr



「彩愛お姉ちゃん、電話鳴ってるよ」


「あぁ、ありがとうございます」


ガチャッ



「もしもし?」


『彩愛?』


「織鶴さんですか」

「どうかしましたか」


『システムにハッキングしなさい』

『ワケは後で話すから』


「解りました」


PCの前に座る彩愛

電源を着け、20桁のパスワードを打ち込んでいく

肩に携帯を挟み込んで首を曲げてキーボードの音を鳴らす


『近場の電気を地上地下何でもかんでも引っ張りなさい』


「はい」


カタカタカタカタカタカタ!


「お姉ちゃんはやーい」


「す、凄い…」



カタンッ


「出来ました」


『全部、地下7F』


「はい」


カタカタカタカタカタッ


『ご苦労様』

『次は軍本部の監視カメラのデータを洗い出して』


「はい」


カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ


「…駄目ですね」

「全部壊されてます」


『…相当の手練れね』

『A地区からA2地区まで全部?』


「えぇ、はい」

「壊されていないのは軍本部内の1F以上の階です」

「確実に地下を狙ってきてますね」


『内通者が居るのは確定ね』

『情報が漏れてる』


「えぇ、はい」

「ゲートの開通経歴は…、と」

「第二試験が始まった後ですね」


『…解ったわ』

『引き続き映像を確認して』


「そう言われましても…」

「全監視カメラが破壊、もしくはシャットアウトされてます」


『困ったわね…』


「お姉ちゃん、お姉ちゃん」


「申し訳ありません、狼亞ちゃん」

「忙しいので後に…」


「違うの」

「リンデルちゃんが何か言ってるよ」


「え?」


「(服引き服引き)」


「トイレですか?」


「(首振)」


「?」


「お、音…」


「音?」


「音するの…」

「パソコンの画面から…」


「…音、ですか」



彩愛はPCに耳を近づける



ィ…



何です?この音は



キィ…



金属音?


レンズを壊して集音器は壊さなかった?




キィ…キィ…



コレは…









車いす?










「…織鶴さん」

「犯人は車いすを使っている可能性があります」


『車いす?』

『それなら目立つでしょう』


「試験時でしたから、見張りは少ないです」

「単独犯とは考えられませんから、共犯者が居るのでしょう」

「恐らく、能力者の可能性も」


『なるほどね』

『解ったわ、調べてみる』


「お願いします」


プツッ


「お手柄でしたね、リンデルちゃん、狼亞ちゃん」


「えへへ~♪」


「あ、ありがとうございます」


「では、私は詳しく調べるので隣に移動します」

「決してこの部屋を出ないでくださいね?」


「はーい」



バタンッ



「えへへ、やったね!」


「う、うん…」


「車いすって言えば、美栗さんはどうしてるのかな」


「わ、解らない…」


「また一緒に水族館行きたいね!」


「う、うん!」






精神島


河口付近



「ん?」


「どうしたの?的な」


「いえ、何か今…」

「一瞬ブレたみたいな…」


「何が?的な」


「俺の手が…」


「邪気眼?」


「俺の右手は疼いてねぇ」

「何か変じゃありませんか?」


「そうかなぁ的な」


「何て言うか…、ブレる?」


「ちょっと」


「はい?」


パァンッッ!





「…っぶねぇ!!!」

「危ねぇええええええええええ!!!」


「避けちゃ駄目ぇ♥的な」


「何その[♥]!?」

「メッチャ怖いですけど!!」


「何か問題があったんなら現実の方で騒動が起きてる的な」

「まずは、こっちが正式に動いてるかを調べるべき的な」

「つまり重要にして基礎の世界構造…」

「死ねば現実に戻れるのか?を調べてみるべき的な」


「じ、自分でしてくださいよぉ…」


「えー…」

「何か有ったら危ないじゃん?的な」


「俺は!?」



「あ」

「蒼空ぁーーー!!」


「一斑!」

「それにベルアさんも!!」


「こ、こんにちは」


「一斑君-」


「おぉ、西締さんやないか」

「どし」


パァンッ


「い、一斑ァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」



「な、何すんねん!!」


「あれ?」


「ありゃ?」


「んー、困った的な」


「な、何で生きて…」


「俺、撃たれたよな?」


「撃たれた…」


「やっぱ機械に異常があったのかなぁ、的な」

「ヘタしたら戻れないかも的な」


「「えぇええええええええ!!!」」


「そ、そんな…」


「私はベルアちゃんが居るから良いけど!的なぁ♥」


「やっ!何処触ってるんですか!」

「いやっ!んっ…♥」


「もう、ここに居っても良ぇんちゃう?」


「是非とも遠慮する」




読んでいただきありがとうございました

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