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秋鋼  作者: MTL2
257/600

攻符術

地下7F精神実験場


「何だ…、この機械…」


周囲に広がるカプセル

卵の様な形をしたそれは何千個とあり、多くのケーブルに接続されている


『説明しましょう』

『コレは模擬精神維持装置です』

『精神状態をαとした場合、32βまで移動させる事で精神状態をΩkにまで維持します』

『つまり、夢心地です』


「省きすぎだろ!!」


『簡単に言いますと、眠った状態で精神を疑似地点へと移動させるのです』

『肉体の痛覚味覚感覚全般を感じ、自在に動かせます』

『勿論、ダメージも受けますが…』

『肉体はあくまで寝ている状態なので現実には反映されません』


「「「おぉ~」」」


「解ったか?クォン」


「いや、全く」



『では、皆様は番号の所へ移動なさってください』

『時間になり次第、開始します』




地下3F待機室


「面白そうだな」


「ゼロが好きそうな装置ね」


「夢の中だったら何回でもイけるものねぇ」

「娘が耐えられるかしら」


「ママァ!!!」


「テメェ!グラン!!!」


「ウフフフフ~」


「千両~、耳を防いだら何も聞こえないよ~」


「聞かなくて結構です」




地下7F精神実験場


『皆様、準備はできましたか?』

『それでは開始します』




















精神島



砂浜



「…う」


「あ、起きた的な」


「…えっと?」


「西締 酉兜」

「先刻会わなかった的な?」


「あ、あぁ、会いましたね」

「蒼空 波斗です」


「よろしく~、的な」


「「よろしく」?」


「先刻、説明があった的な」

「君は寝てたけどね的な」


「そ、そうでしたか…」


「コレはサバイバルゲーム的な」

「この島全員で殺し合う的な」


「こっ!?」


「ま、精神世界だから一定ダメージを受けたら消滅する的な」

「全力殺し合いをする馬鹿は居ない的な~」


「そ、そうですか…」

「あれ?だったら貴女は」


「敵的な?」


「ッ!」


臨戦体制を取る波斗

西締は彼の動作を見てくすりと笑う


「戦わないよ?的な」


「…どうしてですか?」


「確かに敵同士」

「だけど、今戦うのは得策じゃ無い的な」


「…?」


「ここで互いに体力を消耗したらどうなる?的な」

「ハイエナに狙い撃たれて終わり的な」


「ハイエナ…、ですか」


「そ」

「近くに敵が以内とも限らない的な」


「…なるほど」

「共同戦線って事ですか?」


「そういう事的な!」


「なるほど」

「それじゃ、改めて宜しくお願いします」


「宜しく~!的な!」

「まずは雨雲と合流する的な!」


「…は、はい」






「俺に変な事してませんよね?」


「…」


「何故黙る」





森林内


「…どうするんや?響さん」


「知るか」

「今は共同戦線張っとうけど、一応は敵同士やぞ」


「ベルア~…」


「情けない声を出さないでくださいです、一斑君」

「何処に敵が居るか解らないんですよ」


「そうやけどもよ…」


ガサッ


「…」

「一斑」


「何です?響さん」


「右」


「…へいへい」


「やってみぃ」

「今回は手ぇ貸さんぞ」


「了解しやした」


「?」


「ベルアはこっち来とけ」


「は、はいです」





「…」


林の奥から一斑を狙う男

男の手にはダガー


じりじりと一斑の背後方向へと回り込み、息を殺す


(奴は[鬼]の弟子だったはず…)

(殺せずとも、負傷さえさせてしまえば…!)



「甘いで、アンタ」


「!!」

(気付かれたか!)

(一度、距離を…)


「距離にして10m」

「充分やな」


くるりと背を返す一斑

彼の手には発行する球体


「護符術応用」

「攻符術拳撃!」


「なっ!!」


「遠距離型ァ」

「ショットォオオオ!!!!」


ヒュンッッ


「あ」


「…は?」


「外してもうた」


「ば、馬鹿め!」

「貴様の首貰ったァァァァァ!!」


「近付いてくるか、阿呆」


「え」


「近距離型ァ…」

「マグナムッッッッッッッ!!!!」


ゴゥンッ!!


「ぐっっぽっっ…」


「からのぉ~」

「超近距離型!」

「バーストォオ!!!!」


キュイィイイン…


「ほ、ほへ?」


「恨まんといてな」


ボゥンッッッッッッッッッッッッ!!!!!




「あ、跡形も泣く吹き飛んだです…」


「ほー、完成させたねんなぁ」


「あ、アレは一斑君の能力ですか?」


「ま、ある意味ではな」

「アイツはエネルギー操作に長けとるねん」

「ほなから[エネルギー自体を撃ち出す術]を身に付けさせたんや」


「エネルギー自体を…?」


「ほれなら能力関係無いやろ?」

「護符術の応用で簡単にできるねん」

「ま、護符術の反対で攻符術ってのは些かネーミングセンスに欠けるけどな」


「そ、それは私にも出来ますですか?」


「やめとけやめとけ」

「常人が出来るモンちゃうわ」


「え…」


「アイツはアイツで才能持っとるで」

「お前は別の才能持っとんや」

「ほれ生かしたら良ぇ」


「別の才能…?」


「ま、頑張れや」


「…はいです!」



「響さん-、終わったで-」


「アホ!一発目外すなや!」


「アレは態とや」

「相手が油断してきて突っ込むっつーな」


「相手が手練れなら一発やぞ」


「う…」


「ま、まぁ良いじゃないですか!」

「先を急ぎましょうです!」


「おう!」



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