棄権
地下6F第二能力演習場
『皆様、お疲れ様でした』
『今から第二次試験を始めますので地下5F演習場に移動してください』
「演習場?」
「何が有るんやろか」
「…ま、まさかね」
「委員長?」
「いえ…、そんな…」
「「…?」」
地下5F演習場
『えー、皆様』
『一次試験お疲れ様でした』
『只今より第二次試験を開始します』
「早速か」
「キツいなぁ~」
「そうか?」
「クォンは速攻勝ちだったからな」
「俺達はそうでもないし」
「鉄珠は事前に負傷していた様だが」
「男のロマンを追い求めて…、な」
「何故にキメ顔」
「それはそうと、第二次試験は何だろうな」
「事前連絡が無いからなぁ」
「もうトーナメントはやったし、筆記とか?」
「…」
「…」
「そこで青ざめてる馬鹿2人」
「ひひひひひひひひひひひひっっひき筆記とかいいいいら要らないじゃん?」
「不要だな不要不要だ」
「不要だ」
「ちょっとは脳みそも鍛えたらどうだ…」
「「実戦重視!!!」」
「…はいはい」
「あ、雨雲さんだ」
「雨雲さーん!」
「蒼空か」
「試験は終わったのか?」
「はい、一次試験は」
「二次でこっちに来い言われたんですわ」
「貴様は…、一斑だったか」
「いやー、噂通りの美貌でんな」
「男よ、この人」
「えっ」
「皆、その反応をしないと気が済まないのだろうか」
「そう言や、噂の大声の人は?」
「ここに居るぞ!!!」
「あ、居った」
「雨雲は一次試験は合格したらしいな!!」
「あぁ」
「貴様等もか?」
「えぇ、合格しました」
「流石だな」
「おめでとうございます」
「茶柱さんも合格かいな?」
「えぇ、どうにか」
「火星さんと鉄珠さんも合格していますよ」
「おー!流石!!」
「それはそうと、どうして皆さんはこちらに?」
「えぇ、第二次試験がここで有るっぽいんで」
「能力者の人は全員移動してきてますよ」
「…全員か?」
「えぇ、全員」
「あぁああまああああぐもぉおおおおおおおおおおおお!!!」
ドォオオオオンッッッッ!!!
「ぐぁっっ!!!」
「雨雲雨雲雨雲雨雲雨雲雨雲雨雲雨雲雨雲雨雲ぉ~♥」
「やめんか貴様!!」
「う、うわぁ…」
「この人は…?」
「西締 酉兜」
「暗殺部隊の精鋭にして」
「かなり有名な変態です」
「軍新聞にも[女性の敵!~外伝編~No,1]だったわね」
「…どうして女性の敵なのかしら」
「逃げろ!森草!!!」
「え?」
「お・ん・な・の・こ?」
ガバッッ!!
「可愛ゅい~~~~~~!!」
「きゃっ!!」
「ちょっと!何処触って!!」
「あっ!ん…っ」
「んぁっ…!!」
「お、おぉ…」
「見ないで!あおぞりゃっ!?」
「ここが弱いのか?ここが良いのか的な?」
「眼福やな」
「みりゃっ!?」
「あんっ!嫌!駄目ぇっ!!」
「シーサー!」
ゴンッッッ!!
「…迷惑をかけた、小娘」
「はぁ…、はぁ…」
「この人は?」
「シーサー」
「暗殺部隊の精鋭ですね」
「2人で[鎌斬]です」
「あ![鎌斬]言うたら…」
「織鶴さんに夜這いをかけたっていう…!?」
「この人が…?」
「そうは見え…」
「痛い的な!」
「まだ茶柱が残ってる的な!」
「黙れ」
「見えるわ」
「見えるな」
「でも、どうして雨雲さんに走ったんだろ」
「委員長も茶柱さんも居るのに」
「はぁ…、はぁ…」
「胸触られたわ…」
「私にはしないで欲しいですね」
((外見か…))
『えー、皆様』
『受験者数が半分以下になりましたので第二次試験を開始します』
「お、やっとかいな」
「どんなのかしらね」
「委員長復活した」
「まだちょっと残ってる…」
「あぁ…、そう…」
『第二次試験はトーナメントです』
「「っしゃぁ!!」」
(向こうで鉄珠さんと知らない人がガッツポーズしてる…)
『能力者と無能力者混同のサバイバルゲームを行います』
「「「「「「…え?」」」」」」
『地下7Fに精神実験場が有りますので、そちらに移動してください』
「何で俺達はここに集められたんだ…?」
『尚、棄権される方はこちらにお残りください』
ざわざわと騒ぐ一同
「棄権やする人居るんかいな?」
「居るだろうな」
「何ででっか?」
「無能力者と能力者だ」
「身の安全を考えれば不思議ではない」
「なるほど」
ぽつぽつと上がり始める手
その中には馬常も居た
「あ、馬常さんまで…」
「馬常さんが棄権するのは予想外ね…」
「あの人って確かアンタと同棲しとる人やろ?」
「能力者ちゃうかったっけ?」
「えぇ、そうよ」
「まぁ、何か考えが有るんでしょうね」
「んー、俺なら絶対に諦めんけどなぁ」
「副賞500万やろ?」
「…ほう?」
「良いわね」
(2人の顔つきが変わった…!?)
「ま、まぁ、それはともかくや」
「お前等は棄権は?」
「「しないっ!」」
「そやろな」
「雨雲さんと鎖基さんや鎌斬の2人もせんのかいな?」
「勿論だ」
「無論だな!!」
「…あぁ」
「…コイツもしないだろう」
「…」
「黙っとったら普通なのになぁ」
「…黙っていたら、な」
「はっ!」
「あまぐ」
ゴンッッ!!
「…黙っていたら、な」
「黙っとったらなぁ」
読んでいただきありがとうございました