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秋鋼  作者: MTL2
253/600

試験開会式

軍本部


地下5F演習場



『えー、というワケでして』

『試験を開始します!』


「「「…」」」


特に締まりの無い総督の挨拶

ちょっとした豆知識を聞いたかのような反応で皆は呼応する



『か、開始しまーす!』


「「「…」」」


『か、開始します…』


「「「…」」」


『開始ぃいいいいいいいいいい!!!!』


「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」」」




地下4F放送室


「…何よ」

「清楚な挨拶でいこうと思ったのに」

「結局は激しい挨拶じゃない!」


「前からだろ」


「あ、ウェスタ」


「軍の連中が清楚な総督を信じると思うか?」

「いやー、無いね」


「う、うるさいわね!!」


「で、だ」

「今回の試験のルールはどうなってんだ?」


「…むぅ」

「大凡のルールだけどね」

「まず能力者と無能力者で大きく分けるわ」


「それぞれ、試験内容は違うのか」


「えぇ、まぁね」

「能力者は蜂土の方でやって貰うし」

「無能力者はここでやって貰うわ」


「ふーん、なるほどな」

「一次試験がそれとして、二次試験は?」


「まだ秘密よ~」


「そ、そうか…」


「いい加減に教えてくれても良いと思うぜ」


「あ、院長」

「久しぶりだな」


「おう、ウェスタ」

「ロンドン支部の仕事は上手くいってるか?」


「まぁまぁ、ってトコだ」


「ほー、そうか」

「ゴルドンにステラは来てないのか?」


「ステラなら来てるわよ」

「ゴルドンは今頃、ロシアで仕事中じゃない?」


「よくやるぜ、全く」


「アイツは真面目が取り柄だからなぁ」





演習場


「はぁ、開会式終わった…」


「お疲れさん」


「おぉ、一斑」

「この後は各自の試験場に移動だっけ?」


「そうやろな」

「何処やったっけ」


「えーっと、確か…」


「能力者は地下6Fの第二能力実験場に」

「無能力者はそのまま、ここよ」


「あ、委員長」


「おぉ、先刻の修羅場女」


「誰が修羅場女よ!」


「こ、この人は森草 蜜柑」

「俺と同じ高校の委員長だ」


「ほー、委員長さん」

「俺は一斑 駁」

「蒼空とは四国の仕事で知り合うたんや」

「よろしゅう」


「…宜しく」


「ほな、地下6Fに行こか」


「そうだな」

「一次試験は何だろ?」


「やってみりゃ解るって」


「そうね」




地下6F第二能力演習場



『えー、今回の試験を担当する布瀬川 蜂土です』

『この試験では皆さんに身体能力を測定して貰います』

『その後、各自トーナメント方式で戦闘をしていただきます』

『えー、というワケでして』

『先刻、各自に配布した番号表に従って各自の方向に向かってください』

『そこで試験を開始します』



「まずは身体検査か」


「俺、運動は苦手なんやけど…」


「そんな体型じゃぁね…」


「体型は関係あらへん…」

「…あるか」


「一斑、お前ちょっと痩せた方が良いぞ」


「簡単に痩せれるんなら苦労しとらんし!」

「ダイエットしとるし!」

「…しとるし」


「朝ご飯をちゃんと食べて体を動かして規則正しい生活はしてるかしら?」


「朝飯は食うし体も動かす!」

「規則正しい生活は…、まぁ」

「…なぁ?」


「「OUT」」


「畜生ぉおおおおおおおお!!」




地下5F演習場



『今回の大会の司会進行を行うウェスタだ』

『本来なら総督がやるんだが、面倒くさいらし…痛い!!』

『ちょ、やめ!殴んな!殴んな!!』

『おい!やめーーー……』

『ツーー…ツーーー…』


「何故、こんな殺害現場みたいな空気になっているんだろうな?」


「俺に聞かないでくれ」


「そうだぞ的な」

「雨雲は私と喋ってるんだぞ!的な」


「…BOX」

「どうしてコイツが居る」


「私に聞かないで欲しい所かな!」


「…貴様は能力者だろう」


「む!シーサー君ではないか!」


「…すまんな」

「…下に運んでくる」


「頼む、シーサー」


「嫌ぁあああああああああ!的なぁああああああああああああ!!!」




『えー、急遽変わりました』

『司会進行の白月です』


(((ウェスタ支部長、死んだな…)))


『こちらでは各自がトーナメント方式で戦闘していただきます』

『2組が右方左方でそれぞれ』

『待機所は地下4Fにありますので』



「…なるほど」


「ふむ!君と当たる事を楽しみにしよう!!」


「あぁ、BOX」

「こちらも楽しみにしているさ」


「私としては当たりたくはありませがね」


「茶柱か」


「お久しぶりです、雨雲さん」

「BOXさんは先刻会いましたね」


「その通りだな!」


「まぁ、皆さん頑張りましょう」


「あぁ、そうだな」




「向こうは盛り上がってるなぁ」


「和気藹々?」


「…鉄珠」


「なんぞ?火星」


「何でお前は戦う前から重傷?」


「…昨日、ちょっとな」


「何やったんだ…、お前」


「男のロマンを求めたらこうなった」


「何がどうなったんだよ…」


「火星、鉄珠」


「お、クォンじゃないか」

「久しぶりだな」


「あぁ」

「彩愛は居ないのか?」


「今回は不参加だとよ」

「彩愛は肉体派じゃないからな」


「そうか」


「彩愛に会いたかったのか?」


「いや…、最近、携帯に新しい機能がある事が解ってな」

「[じぃぴぃえす]と言うらしい」


「…う、うん?」


「コレは相手が何処に居ても解るらしいんだが…」

「ソウに持たせれば、一々探さなくても良いのではないか?と思ってな」

「この様な技術を軍でも取り入れるべきではなかろうか?」


「そ、そうだな…」


「それ、大分前から…」


「しっ!鉄珠!!」


「何とも素晴らしい装置だ」

「最新鋭だな」


「そ、それを彩愛に聞きたかったのか?」


「あぁ、そうだが?」


「…貸せ」

「教えるから」


「貴様…」


「な、何?」


「この複雑な機械の使い方が解るというのか…!?」


「あ、あぁ、まぁな…」

「ここをこうやって…、こうだ」


「…火星」


「な、何だ?」


「素晴らしい」


「あ、うん…、そうだね」



読んでいただきありがとうございました

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