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秋鋼  作者: MTL2
252/600

出会い

ホール


「うぅううう…」

「もうお婿に行けない…」


「女に責め立てられたぐらいで何やねん」

「この程度で泣っきょったらキリないで」


「2人がマジで怖かった…」

「人生で2度目の修羅場だよ…」


「俺は100ぐらい経験しとるけどなぁ」


「お、お前ってそんなに!?」


「いや、響さん絡みで」

「俺が弟子入りしたてん頃は修行より女性を宥めるんが多かった思うで」


「うわぁ…」


「勘違いする様な事言うなや」


「あ、響さん」


「ワイは依頼人とのいざこざが多かっただけやで」

「向こうから誘ってきたんやからな」


「ほら、心霊関係は恋愛関係に変化する事も多いけどな」

「アンタはほんなにハンサムでも無いのに」


「中身や中身」


「「えー…」」


「お前等、後で覚えとけよ」


「あ、ほうや」

「響さん、ハアラいう人が呼んどったで」


「…ん、ほうか」

「解った」


(また女の人か)


(はぁー、軍の人間にまで手ぇ出しとったんか)


ゴンッッッ!!


「「痛っ~~~~!!!」」


「アホ!手ぇや出しとらんし、ハアラはお前等よりも年下や!!」


「…ん?ハアラってあの人か!!」


「知り合いなんか?蒼空」


「前に、ちょっとな」

「確か中学生ぐらい…」

「…」


「…」


「…ロリコン?」


「リンデルぅううううううううううううううう!!!」


「張っ倒すぞ!!!!!!!」




軍本部


45F総督室



「遅れて申し訳ない」


「気にする事ないわよ」

「お墓に行ってきたんでしょう?」


「えぇ、まぁ」


総督の前に座る1人の男


朱色の髪と黒い目

風通しの良さそうな軽装を身に纏い、背中には斧を携えている


「すいませんね、No,7という座なのに…」


「いや、No,1でもNo,7でもお墓参りして良いわよ?」

「そんな規約なんてないし」


「立場上の物も有るでしょうし…」


「良いの良いの!気にしなくて」

「立場なんてね?」


「フフフッ…、確かにそうですね」

「総督様が何よりの証拠と言いますか」


「うっ…」


「全く持ってその通りです」


「白月まで…」

「あら、そう言えばあの子は?」


「あぁ、彼女ですか」

「墓参りの後、少しお金を持たせて城下町を見回らせていますよ」


「感心しないわねー」

「危ないでしょ!小さいんだから」


「はははは、大丈夫ですよ」

「彼女は、もう私無しでも自立できますから」


「でも、10…、3?4?」


「今年で14になります」


「もう、そんな歳?」

「早いわね~」


「えぇ、全く」


「おっと、話してる場合じゃなかった」

「はい、コレ」


「あぁ、今回の試験の内容ですね」


「サインお願いね?千両チギリ 梓蝋シロウ


「はい、お任せを」






地下街


「申し訳ありません、馬常さん」

「買い物に付き合っていただいて」


「ま…、お気になさらず」

「ゼロが居なくて暇だったし…」


お荷物を抱える馬常と茶柱


「前が見えないねぇ…」


「殆どが昕霧様のビールとおつまみですから」


ドンッ


「きゃっ!」


「あいたっ」


馬常にぶつかる少女

尻餅をつき、その場に転んでしまう


「痛ぃ…」


「だ、大丈夫ですか?」


橙色の髪と目

協会のシスターの様な格好

華奢な体で今にも泣きそうになっている


「う、うぅぅう…」


「お尻を打ってしまいましたか?」


「痛いよぉ…」


「近くに病院があったはずですね」

「馬常さん、彼女を運ぶのを手伝っていただけますか?」


「荷物で両手が塞がってるんだけど…」


「困りましたね…」


「困った時に呼びたまえ!!」

「皆のヒーロー!BOX!!」

「見参ッッッッッッッ!!」


「…あぁ、BOXさんですか」

「変態かと思いました」


「笑えるジョークだね!!」

「さて、私は彼女を運べば良いのかな!?」


「いえ、私と共に荷物を運んでください」

「馬常さんなら一人で彼女を運べるでしょう?」


「えー…」


「私でも運べ…」


「そうでしょうが、逮捕されかねませんので」


「ハッハッハ!笑えるジョークだ!!」


「仕方ないなぁ…」


ひょいっ


「うにゃぁっっ!!」


「はい、変人さん」

「荷物よろしく」


「変人ではない!」

「皆のヒーロー!!」

「その名も!」

「BO」


「では、行きましょうか」


「台詞を遮っては駄目だと思うぞ!!」





「お尻大丈夫~…?」


「レディに向かってお尻とか言わないで!」


「ケツ大じょ」


「もっと駄目!!」


「何て言えば良いのかなぁ…」

「Buttocks?고?Fesses?Das Gesäß?」

「それともNalgaskな」

「いやNádegas…、かNaticheでどう?」


「す、凄い…」

「何カ国語喋れるの?」


「喋れはしないかなぁ」

「単語しか言えないし」


「そうなんだ」


「伊達に研究者じゃないって事で…」


「あ!私のお兄ちゃんも研究者だったんだよ~」

「ちょっとの間だったけどね」


「へぇ…、能力者?」


「うん!凄く強いんだよ!!」

「私の方が強いけどね!」


「そりゃ、凄い自信だねぇ…」


「それに、凄っく優しいの!」

「いつもお菓子とか買って貰ったし、よく一緒に寝てたんだ~♥」

「お風呂に入って一緒に体洗いっこなんてのもしたよ!」


「良いお兄さんだねぇ…」

「行き過ぎな気もするけど…」

「名前は何て言うの?」


「ウェルツ・マーデン!」


「…ウェルツ・マーデン?」


何処かで…

…何だった?


「お兄さんは…、有名な人?」


「ある意味ね!」

「何だったかな-」

「この前、「主に仕える」とか行って家を飛び出して行って」

「…この国で死んじゃった」


「出身は?」


「オーストラリア!」

「お兄ちゃんは規約に大きく反して上級犯罪者になったんだったかな」


「君の…」


聞くな


聞いちゃいけない気がする


「名前は?」


「レウィン!」

「レウィン・マーデン!!」

「軍のNo,7だよ!」



あぁ、そうだ


思い出した


「レウィン…」


軍No,7


暗殺特務部隊副隊長



そして


俺が殺した男



元軍No,2の部下


狗境の



妹だ





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