匣ヒーロー
A-27
10号室
「俺と一斑とリンデルちゃんは同室か」
「ふ、2人でこんなデカい部屋かいな…」
「マジか」
「Aって、2番目に良いトコらしいぜ」
「Sとか王室レベルらしい」
「火星さんが言ってた」
「いやー、織鶴さんのお陰やろなぁ」
「有り難や有り難や」
「あ、あの…」
「おぉ、リンデル」
「どうした?」
「お姉ちゃんが呼んでる…」
「ベルアが?」
扉の隙間からちょいちょいと手招きするベルア
「何や?」
「入って来たら良ぇやん」
「だ、駄目です」
「一斑君とリンデル、こっちに」
「…?」
ホール
「何やねん」
「あ、蒼空君と2人っきりにして欲しいんですけど…」
「はぁ~、そういうこっちゃかいな」
「へっ!?」
「気付いとらんとでも思うたか?」
「お前の部屋見たら言葉通り一目瞭然やろ」
「…み、見たんですか」
「トイレと間違えてしもうてな」
「言いやせぇへんから安心せぇ」
「---------…」
「…お姉ちゃんが倒れた」
「序でやから、コイツを俺等の部屋に放置しよか」
軍本部
1F受付
「あまぁあああああああぐぅううううううもぉおおおおおお♥!!」
「いつまで追いかける気だ!?」
「抱きしめるまで的なぁあああああああああ♥!!」
「…来たか」
「うむ!やるぞ!!!」
「…あぁ」
「伏せろ!!雨雲!!!」
「!?」
雨雲と西締の前に立つ鎖基とシーサー
「ーーーーッッ!!」
咄嗟に雨雲はスライディングで2人の間を通り抜ける
「今だッッッ!!」
「…「ダブルラリアット」ォ!!!」
「ぬがぁああああああああああっっっっ!!!」
ズザァアアアアアアアアアアアーーーー…
「…よし」
「うむ!!」
「助かった…」
「すまない、迷惑をかけたな」
「…いや、俺の相方だ」
「…謝るのは俺の方だな」
「謙遜な態度ではいただけないな!!」
「共に分かち合い!共闘する事こそが友情!!」
「…またうるさいのが来たな」
朝番組のヒーローの様な格好
白い手袋に白いブーツ
燃え上がる様な赤き服
そして、頭部の…、匣
「ハッハッハ!ヒーローBOX!!」
「見参ッッッッ!!」
「…BOX、匣変えた?」
「表情のレパートリーを増やしたのだよ!!」
「…あぁ、そう」
BOXと呼ばれた変人
もとい、ヒーローの頭部を覆う匣は彼の言動と共に表情が変わる仕組みになっている
「して、何故彼女は気絶しているのかな?」
「…雨雲、追いかける、変人」
「うむ!理解した!!」
「しかし、BOXよ」
「今回の試験については知っているのか?」
「ハッハッハ!勿論だとも!!」
「雨雲も参加するのだろう?」
「戦えるのが楽しみだよ!」
「…瞬殺されない様に頑張るんだね」
「笑えるジョークだね!」
「BOXよ!後で演習場に行こうではないか!!」
「試験前に肩慣らしといこう!!!」
「うむ!良い案だ!」
「後とは言わず、早速行こか!」
「流石だな!」
「勿論さ!」
「「ハハハハハハハハ!!」」
ガシッ
「えっ」
「むっ?」
ドタァンッッッッ!!!
「「ぐはぁっっっ!!」」
「な、何だ?」
「…マズいな」
「あぁああああ…まぁああああああああ…」
「ぐもーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
「ゾンビが復活しただと…!?」
「…ゾンビではない」
「…いや、ゾンビか」
「シーサー、助けを請う」
「…仕方ない」
ゴンッッッ
「ふぺっっっ!」
「…よし」
「すまん、世話になった」
「コレは厳重にホテルに軟禁…」
「監禁しておいてくれ」
「…承知した」
A-27
10号室
「…えっと」
「だからですね!」
「違うわよ!私の方が!!」
「…何コレ」
ホール
「説明するで!」
「護符術で蒼空を眠らせ、ベルアを放置!」
「ほんで、部屋を出てったら蒼空の知り合いの女子が入室したんや!」
「今は修羅場やな!」
「…一斑お兄ちゃんが、お姉ちゃんを蒼空お兄ちゃんの隣に寝かせなかったら良かったのに」
「態とや態と」
「面白ぉなってきたでぇ~~♪」
「お兄ちゃん…」
「あ、居ましたね」
「ん?彩愛さんやないか」
「どしたん?」
「今から試験不参加用紙を取りに行くんですが」
「リンデルちゃんも参加しないでしょう?」
「は、はい」
「あ、ほういや」
「今年のワイは能力者側で出るで」
「認められたんですね、護符術」
「いやー!しつこぅに申請した甲斐が有りましたわ」
「そう言えば、響は居ないんですか?」
「さぁ?まだ来てない思いますけど」
「何か用事でっか?」
「いえ、彼を探している人が居ましたので」
「誰やろか」
「言伝てなら俺が言いますけど」
「いえ、直接言いたいそうです」
「んー、解りました」
「ちなみに、名前は?」
「ハアラ…、だそうですよ」
「ハアラさんな」
「へいへい、解りやした」
ドンッッ!!
「助けて一斑ぁあああああああああああ!!!」
「待ちなさいです!蒼空君!!」
「ハッキリしなさい!蒼空ぁああああああああああ!!!」
「助けてぇええええええええええ!!」
「…何でこんな事になってるんですか?」
「な、何故か俺の隣にベルアさんが寝てて!!」
「その直後の記憶がなくて!!」
「修羅場で!!!」
「女たらしですね」
「いやぁああああああああああああああああ!!!」
読んでいただきありがとうございました