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秋鋼  作者: MTL2
249/600

集う試験者達

マンション


301号室



「荷物はこんなモンか」


「お前、結構持って来てるんだな…」


「どーせ1週間ぐらいは居ったろー思うとったしなぁ」


「学校は!?」


「殆ど行っとらんよ」

「ほなけど、将来の就職先が確定しとる様なモンやし」

「お前と同じやろ?」


「俺、暇が有れば普通に行ってるけど…」


「ありゃ?ほうなんか」

「ワイは別に行ってもなぁ」

「リンデルの世話も有るし、響さんの手伝いも多いし」


「…俺って、結構平和な方?」


「大分な」



ガチャッ



「ただいまー!」


「た、ただいまです」


「お!お帰り」

「…釜藁さんと美栗さんは?」


「マンションの前でね、「用事が有るから」って!」


「私達だけで先に帰るように…」


「急用でも入ったんかいな?」


「かも知れないな」

「あの人なら充分に有り得る!」


「…あ」


「どうした?」


「狼亞ちゃん、どうするんやろ?」


「あ!」

「奇怪神さんが迎えに来る…」


「…」


「…」


「電話電話」


「OKOK」



prrrrrrrrrr


『何?』


「あ、織鶴さん」

「狼亞ちゃん、どうしましょうか」


『あぁ、そうだったわね』

『連れてきなさい』


「良いですか?」

「明日には奇怪神さんが迎えに…」


『その奇怪神も本部に来るのよ』


「あ、そうか」


『荷物は全部持って来なさいね』

『私達のホテルはA-27よ』


「はい、解りました」


プツッ


「…てなワケで」

「狼亞ちゃん、リンデルちゃん」

「今から軍本部に行きます」


「えー?」


「…?」


「ま、説明は向こうで聞こうか」

「メモを残して、っと…」


「ほな、行こか」


「おう」








地下街



「鍵です」


「うむ!確かに受け取ったぞ!!!」

「雨雲!楓!!ホテルに向かおう!!!」


「あぁ」


「うん!」



(相変わらず、うるさいなぁ…)


「…受付」


「は、はい?」


灰色の髪と目

黒装束を身に纏い、背中には2丁の大銃


「…鍵を寄越せ」


「あぁ、はい」

「どうぞ」


「…感謝する」


男は受付から鍵を受け取り、そのまま奥へと進んでいく


「あの人が…」

「シーサー…」





「俺達のホテルは何番だ」


「B-12だな!!」


「B-12、か」

「12階…、ならば大丈夫だな」


「やはり心配か!?」


「…あぁ」


「どうしたの?雨雲」


「…楓」

「髪と目が紅葉色で、長髪の女を見たら逃げろ」

「決して捕まるな」


「?」

「うん」




5F軍食堂


「…なぁ、ソウよ」


「何?ゼロ」


「俺はB定食を頼まなかったか」


「頼んだネ」


「中華セットってお前」


「餃子美味しいヨ?」


「いや、確かに美味いだろうけどよ…」

「B定食を持って来てくれよ…」

「て言うか、お前が「飯は俺が持っていく」って言った時点で気付くべきだったか…」


「いやー、恨み晴らしだヨ」


「…俺、何かお前に恨みを勝ったか?」


「美人高校生と美人研究者と同棲してると聞いたネ」

「張り飛ばすヨ?」


「…お前も言うのか」


「良いじゃないですか」

「本人の自由ですよ」


「布瀬川か」


「どうも」


「布瀬川!お久しぶりネ」


「ソウさんも、お久しぶりです」

「お元気でしたか?」


「コイツが元気じゃなかった様に見えるのか」


「ははは、確かにそうですね」


「いやー?そうでもないネ」


「何だ?何か有ったのか」


「お気に入りに逃げられタ」


「…お気に入り?」

「あぁ、そういう事か」


「…?」


「布瀬川は知らなかったな」

「コイツ、最近は傭兵止めて傭兵部隊作ってんだよ」

「マフィア…っつった方が解りやすいか」


「マフィアなんて作ってるんですか?」


「能力組織ネ」

「まぁ、裏関係しか受けてないから軍規約には反してないヨ?」


「でしょうね」


「ま、反逆したとしても簡単に潰せるしな」


「そうなんだよネ」

「もっと強化しようかナ」


「軍に目ぇ付けられんなよ」

「厄介だからな」


「…仮にも総督の弟の前でそれを言いますか」




ホテル


A-27


2号室



ガチャッッ


「狼亞!!」


「あ!パパだー!」


「心配しましたよ…!」

「あぁ、無事で良かった」


「…」


「…どうしたのです?」


「怒られると思ってた」


「コイツは私からたっぷり説教しといたわ」

「確かに狼亞ちゃんも悪い」

「だけど、ほったらかしにしてたコイツも悪いわよ」


「…はい」


「うん…」


「はい、この話は終わり」

「奇怪神、アンタは狼亞ちゃんを連れて部屋に戻りなさい」


「お世話になりました」


「良いわよ、別に」

「また今度、占ってくれればね」


「お安くしますよ」


「そこはタダでしょ」


「ははは、まさか」


バタンッ



「ちゃっかりしてるわね…」



「織鶴さん」


「何?彩愛」


「鉄珠が女子専用ホテルに進入したそうです」


「[殺ってOK]って連絡しときなさい」



読んでいただきありがとうございました

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