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秋鋼  作者: MTL2
151/600

五紋章の危因

45F総督室


「はぁ~~~…」


「…どうされたのですか、布瀬川様」


「いや、ね?」

「ゼロにNo昇格断られちゃって…」


「…やはり、ですか」


「解ってたの?」


「何処となく、ではありますが」

「あの男はNoの中では[異常]に部類すべきと思います」


「まぁ、人間の中じゃ[普通]なんだけどねぇ」


「…はい」


「あぁ、そうそう」

「元老院のジジィ共から通達ね」


「何でしょうか」


「五紋章の警備を4倍にして」

「それと、No,2の後釜を探して頂戴」


「承知しました」

「それと、現Noの繰り上げはどういたしますか」


「No,1と6に連絡が付かないのよねぇ」

「あの自由人共が…」


「あの2人も、ある意味では[異常]ですね」


「ある意味ではね」

「…あ、そうだ」

「白月、お願いがあるんだけど」


「何なりと」


「実はね、再来週に元老院に呼び出されてるのよ」

「どうしても外せなくてさ…」


「して、どうすれば良いのでしょうか」


「その日の資料、代わりにお願い!」


「…まぁ、良いでしょう」

「その代わりに九華梨町全土に軍警備員を配備」

「特に九華梨夏祭りの開催会場には重点的に」

「総督を見つけ次第、確保し連れ帰るように命令させますが…、よろしいですね?」


「…何で解ったの」


「毎年ではないですか」

「お祭りで御騒ぎになられたいお気持ちも解りますが…、立場をお考えください」


「…はい、はい」


「無論、総督室と窓と特別通路も封鎖します」


「…何で通路を知ってるの?」


「伊達に側近ではありません」


「鋭いわね…」


コンコンッ


「どうぞー」


ガチャッ


「失礼します」


「何?報告?」


「はい」

「暗殺特専務部隊、鎌斬カマキリ西締ニシジメ 酉兜メイトより要請です」

「「No,2、もしくはNo,7の枠をいただきたい」と」


「言うわね-、暗殺部隊の変態集団が!」


「しかし、彼女も実力者です」

「断るのでしたら…」


「断ったりなんかしないわよ」

「でもね、無条件ってのもさ…」

「…あ!」


「どうかなさいましたか?」


「フフフフフフ…♥」


(…何か、ロクでもない事を思いつきましたね)


「決行は一ヶ月後!それまで準備!!」

「祭り所じゃないけど、祭り騒ぎよーーーーー!!!」


「…それで振り回されるのは私なんですが」


「俺達、下っ端も同じくですよ…」








某所


「祭峰さーん!」

「祭峰さぁーん!!」


祭峰を呼ぶ少年

160cm程度の身長

黄緑色の髪と翡翠色の目

大きな糸切り歯

鼻頭には一筋の切り傷がある



「…霊魅タマミ、少し静かにしてくれ」


部屋の角に蹲る橋唐

怠そうに頭を抑え、水の入ったコップを片手に持っている


「馬鹿のせいで頭が痛い…」


「…単なる2日酔いッスよね」

「自業自得ッスよ」


「あの阿呆が五紋章収奪祝いなどと言い出すから…」

「あれでも、我らのリーダーだぞ…」


「まぁまぁ!あの明るさが祭峰さんの良い所ッスよ」

「癒やされるっつーか、元気が貰えるっつーか!」


「…貴様は、まだ入って数年度所だから良いだろうが」

「何年間、奴に付き合わされていると思っている」


「あはははー…」

「ってか!アロンさんが祭峰さんを探してたんッスよ!!」


「そうか」

「奥の部屋で寝ているだろうから、起こしてこい」


「了解ッス!」




「んがぁ…」


「腹出して寝てるッスね、この人…」

「起きるッスよ-!おーい!!」


「んぁー…、ぁと5分…」


「んな事言って!絶対、1時間は寝るッスよ!!」

「アロンさんが呼んでるんッスよぉ!!」


「ぁー…」


「起きないッスね…」

「…ん?何スか、コレ」


机の上に置かれている袋

その中には、古びた銃が入っている


「銃?」


霊魅は銃に手を伸ばす


バチィンッッ


「あ痛ぁっ!?」

「痛つつ…、何スか!コレ!!」

「2丁あるし…、何かの歴史物ッスかね」

「祭峰さぁーん!コレ、何スかぁー?」


「ごぅ…」


「…寝てるし」

「立派な物だったりしたら、壊したら怖いッスね」

「ってかぁ!アロンさんが呼んでるって言ってるじゃないッスか!!」


「霊魅ぃ~…」


「何ッスか!?」


「その銃にぃ…、触るんじゃねぇー…ぞぉ」


「お、遅いッス」

「やっぱり貴重な物なんスか?」


「死ぬからなぁ…」


ゾクッ


「…え?」


寒気がする


「そういう事は早めに言う物ッスよ…」

「冗談キツいなぁ…」



「…何スか」




「…やめるッスよ」





「俺の心を埋めるなッス…」






「やめるッスよ!!」







「嫌だ…!やめっ…!!!」





















「ぁあああああああああああああああああああああ!!!!!」

「ああぁあああああ!!!」


「止まれ。」


バチンッッッ!!!


「かぁっ!?」


霊魅の頬に鈍い衝撃

気が付くと、目の前にはシルディが立っている


「…シルディさん、ッスか?」


「他に。誰が。居る?」


「…助かったッス」


「全く、仕方がない奴なんだゼ」


「ラグドさんも…」


「コイツが持ってる物に、ロクな物はないんだゼ」

「迂闊に触らない方が身のためなんだゼ」


「今回で充分に勉強したッス…」

「何なんッスか!コレ!!」


「五紋章。」


「…えっ」

「五紋章って!今回の収奪したって言うあれッスかぁ!?」


「そうだゼ」


「何で、そんな大切な物をこんな所に…」


「昨日。お酒に酔って。そのまま。だから」


「…それだけッスか?」


「そう。」


「呆れるだろ?だゼ」


「コレでリーダーッスかぁ…」

「はぁ…、橋唐さんの言う通りッスね」


「全く。その通り」


「その通りなんだゼ…」


「「「ハァ……」」」



読んでいただきありがとうございました

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