表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
秋鋼  作者: MTL2
149/600

No昇格

森草の家


「…と、言うワケでして」


「蔵波と桜見の仲を取り持つためにトリプルデート…?」

「再来週の九華梨夏祭りで…!?」


「2人だけにしたら変だろ?」

「だから、形だけでもと思って」


「な、なるほど…」

「それにしても、あの2人が…」


「夕夏さんから聞いたんだ」

「俺も、まぁ意外だとは思ったけどね」


「…2人がねぇ」


「で、委員長はどう?」

「無理なら…」


「あぁ、もう業務は終わらせたわ」

「再来週のその時間は用事は何も入れてないわ」

「浴衣も明日には出来るはずだし、貯金もバッチリ」

「ゼロさん達から了承も取ってる」

「天気は晴れね」

「開始時刻は19時からで」


「えっと、はい」

「はい、はい」

「もう良いです、はい」


「とにかく準備バッチリよ!」


(メッチャ張り切ってる…)


(トリプルって事は…!蔵波と桜見!)

(夕夏ちゃんと熊谷!!)

(そして…!うふふ♥)


「…さて、と」

「後は夕夏さんと蔵波、熊谷に連絡だな」


「でも、仕事は良いの?」

「万屋も何か有るんじゃ…」


「あぁ、それは大丈夫」

「火星さんと鉄珠さんがするらしいから」


「そう、良かった」


「そう言えばゼロさん達は?」

「見ないけど…」


「…えっとね」

「セントさんは買い物に行ったのよ」

「馬常さんは別の買い物」

「ゼロさんは…」



万屋


「…」


「…」


「…お茶です」


「おう」


「ありがと」


ソファに向かい合って座る鬼と虎

…ではなく織鶴と昕霧

そして、それを怯懦しながら見ている彩愛、茶柱


「退院したんだってねぇ…?」


「お陰様でよぉ…」


「…で、どうして呼んだのか解るわよね?」


「知るかよ」

「私と雨雲さんの仲を邪魔しやがって…」


「知った事じゃないわよ」


「あぁ?」


「んだよ、ゴラ」


「ま、まぁまぁ!2人とも!!」

「落ち着いて!」


「「あぁ!?」」


(ナイスです!茶柱さん!!)


「し、仕事の話でしょう?」

「そんな角突き合わせなくても…」


「…チッ」

「何だよ」


「…祭峰とNo,2よ」


「あぁ、組んでたんだろ」

「五紋章を奪われたって話じゃねぇか」


「五紋章?」

「何ですか、それは」


「能力を想像させたとする神が所持した遺物ですよ」


「遺物ですか…」


「博物館に飾る程度しか意味の無い物だと聞きましたが…」

「どうして、そんな物を祭峰は?」


「さぁね」

「No,4のアンタなら知ってると思って呼んだのよ」


「知るはずねぇだろ」

「アイツは歴史物コレクションでもしてんじゃねーのか」


「それは無いでしょ」


「…だろーな」

「まぁ、私は知らねぇや」


「妙と思わない?」


「何が」


「No,2と祭峰が本気を出せば軍を潰せたかも知れないわ」

「しかし、それよりも五紋章を優先した」


「…つまり?」


「軍を潰すよりも五紋章に価値が有るって事よ」


「はぁ?」

「反軍の最大勢力が軍を潰すよりも優先する物って…」


「…妙な詮索はしない方が身のためと思われます」

「デルタロス然り、No,2然り…」


「…ま、そうだな」

「で?それだけで呼び出したんじゃねぇだろ」


「えぇ、そうよ」

「ゼロが総督に呼び出されたらしいわ」


「…遂に、あの話か」


「アンタにも関係する話でしょ」

「どうするのかと思ってね」


「私は別にどうとも」

「No,3がどうするか、だな」

「…どう思う?」


「さぁ?知らないわよ」

「私は蹴ると思うけど」


「…だろうなぁ」



コンビニ


「す、スイーツが60品…」

「煙草が2箱になります…」


「すいません…、店のスイーツ買い占めちゃって」


「い、いえいえ!お構いなく!!」



ウィーン


「…」


「…店員、ドン引いてたな」


「当たり前だろ…」

「最悪だ…、泣きたい…」


「万屋で鬼虎の戦いに巻き込まれるよりマシだろ…」


「そうだけど…」

「…ん?アレ馬常じゃないか」


「あ、本当だ」

「おーい!」


「ん…、あぁ、チンピラーズ」


「「変なあだ名付けんな!!」」


「どうしたの?2人揃って…」

「パシり?」


「…正解」


「大変だねぇ…」


「そういう馬常は何してるんだよ」


「ゼロを迎えに、さ…」

「帰りにセントちゃんに買い物頼まれてるから…」


「あぁ、そうなのか」

「…そうだ!」


袋から適当に箱を取り出す火星

その箱を馬常に手渡す


「…何、これ」


「ケーキだよ!ケーキ!!」


「ケーキ…?どうして」


「織鶴にパシらされたからな!」

「ちょっとした仕返しだ!!」


「小さいね…」


「そうか?特大サイズだぞ」


「いや、器が…」


「…言ってくれるな」


「つーか、ゼロは何処に行ったんだ?」


「軍本部」

「呼び出されたんだよ…」


「…あぁ、遂にか」


「まぁ、早いとは思うけどね…」


「え?何、何?」


「…ほら、No,2」


「…あー、そういう事ね」



軍本部


45F総督室


「…何を言いたいか、解るわね?」


「机か」


「違うわよ!」

「買い換えたし」


「そうか」

「で?何だよ」


「…立ち直ったみたいね」


「まぁな」


「…早速で悪いんだけど」

「No昇格の件、どうする?」


「…No,2へ、か」


「そう」

「No,2を倒した貴方なら[実力]なんて愚問でしょう」

「戦場での判断力や賃金の使用用途」

「さらには資料の詮索や軍への反逆意思も皆無」

「…私的にはピッタリと思うけど」


「断る」


「よねぇー」


「…」


「…何よ」


「意外だな」

「もっと推し進めると思ったんだが」


「貴方が断るなんて予想済みよ」

「どうせ…「永久欠番にしろ」とか言い出すんでしょ」


「流石にそれはねぇよ…」

「野球選手の背番号じゃ有るまいし」


「…断るのね」


「あぁ、断る」

「誰か別の奴でも入れとけ」


「解ったわ」

「…それと、ね」


「何だ」


「高速道路奥のお墓…、触らない方が良いかしら」


「触ってみろ」


「その先は言わなくても解ってるわよ」

「私もそこまで冷徹には徹しないわ」


「…ふん」


「薬の研究も奇怪神さんに任せてるんでしょう」


「…物知りだな」


「優秀な側近が居るから」


「白月か」

「ったく、流石だな」


「ありがとね」


「…お前を褒めてるんじゃねぇよ」


「…むぅ」





読んでいただきありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ