プロローグ 辛い高校生活
初めて小説を書きました。
※あくまでもこれはコメディー作品です
「おい、仁優!まーた、友達とトラブったのか!俺、これで言うの何回目だ!」
俺はまた自分の担任でもあり、学校1屈指の怖い教師・山浦に今日もまた叱られている。
山浦には数々の伝説があり、どんなに生意気な生徒でも山浦に叱られたら、号泣不可避で必ず泣いた顔で生徒相談室から出てくるのがいつものお約束である。
そして、勿論俺はそれが定常的になっていて…
「うっ… ぐすっ、やっぱり山浦の説教には耐えれねぇよ…」
「はい、あちらに見えるのはー、うちの高校の観光名所、松田仁優君が泣きながら現れる生徒相談室でございまーす」
俺が泣きながら生徒相談室から出ると、クラスのムードメーカーでありながらいじめっ子の石井が皆の前でふざける。
「たーはっはっはっ!止めろって石井!松田がまた泣いてしまうだろ~ まっ、俺も松田の泣き顔を見るの楽しいんだけどさ~」
「俺も松田が泣くの毎日の楽しみで学校に来ているのもあるんだよ~、脳汁やべー、あー最高!」
運動学科の奴らが俺に向かって指を指してきながら、爆笑する。
運動学科もよく、俺を標的にし無慈悲な態度をとってくる。何なら、先日、運動学科の奴らからラーメンを奢るよう迫られ、ラーメン4人前を頼み2400円を散財したばかりだ。毎日怒られるのに加え、泣いていたら嘲笑されて、嫌いな奴らのためにお金を使わされる。俺もこんな毎日にいい加減、堪忍袋の緒が切れた。
「おい。お前ら、廊下で騒がしくしないでとっとと帰れ。今日は職員会議があるから、もう今日はお前らがいていい時間じゃない、ほら、仁優もだぞ」
山浦は運動学科に呆れるようにそう言った。ついでに近くにいた俺にも
「はーい」
運動学科の奴らはあっさり帰っていった。
俺はあいつらと距離を置き、玄関から出て、一目散へと帰りの駅ホームまで走る。そして、電車に乗っていると俺はとある理想を思い出した。
(東京に家出して、あんな監獄みたいな高校から逃げたい…)
ずっと思ってはいたけれども、気づいたら忘れていたこの理想。
今、俺にとっての幸せを探すための大冒険が始まる。