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皆で外出

 クエスト品を学校に届けなければならないウアル少年達とは一旦別れ、俺達はギルドへ向かい、薬草の束をクエスト受付のヴィゼルに渡しながら森であった事を話した。

 

 「へえ〜。養成学校の生徒に特訓ねえ。

 未来ある若者達を壊さないでね?」


 「壊すわけないだろ?なあユイリ、シャオ」


 「え、あ、うんそうだね!大丈夫大丈夫!大丈夫……だよね?」


 おや?信用されてないぞ?

 おかしいな、そんなにキツい鍛錬しただろうか?

 いや、いかんな。俺基準で考えては駄目だ。

 でもどれが駄目だったんだろうか。

 毎朝、鍛錬、毎日クエスト……う〜んやり過ぎだったか?

 

 でも今は鍛錬は皆の自主性に任せてるし、クエストだって毎日は行ってないんだけどなあ。

 まあ思い出って、良い思い出より苦い思い出の方が印象深く残るって言うしなあ。


 「嫁達にも協力してもらうから安心してくれよ。無茶な事はしないし、させないさ」


 「本当に頼むよ?」


 という訳で、留守番組に話をするため一旦家に帰る事にした。

 

 ユイリとシャオの肩を抱き寄せ、転移でサクッと移動して玄関へ向かう。

 その時、俺達の魔力を感知したか、玄関のドアが開き中からアルティナが出てきた。


 「お帰りなさい3人共。早かったですね」


 「ただいまアルティナ……その格好どうした?」


 出迎えてくれたアルティナは、スミレが普段着用しているロング丈のメイド服と同じデザインのメイド服を着ていた。

 

 「スミレとお揃いの服をリリルが用意してくれまして」


 「おいおい……流石はリリルだな。良いセンスだ」


 というかアルティナは随分スミレに懐いてるな。

 ここのところスミレが何をするにも付いて回っているみたいだ。

 スミレはスミレでそれが嬉しいみたいで良く二人で家事に勤しんでいる姿を見る。

 まるで仲の良い姉妹のようだ。


 我が家にもメイドラゴンが、良い、良いなあ。

 最高だなあ。

 ドラゴンがメイドをしているアニメ、好きだったんだよなあ。


 「ああ、そうだアルティナ。皆を呼んできてほしいんだけど」


 「了解しました、直ぐに呼んできます」


 家に入り、玄関ホールで待っていると、数分と待たずに皆がやって来た。

 森での出会いを話し、今から皆で冒険者養成学校に行かないかと提案すると、皆快く賛成してくれた。


 「アルタの冒険者養成学校には行ったことないので楽しみです」


 「メリカが行ってた王都の学校に比べると大分小ぢんまりしてるよ?」


 「ユイリとリリルが通っていた学び舎だから楽しみなんです」


 分かる。

 俺も楽しみなんだよなあ。

 

 「私はちょっと恥ずかしいんだけど」


 リリルが気恥ずかしそうに苦笑する。

 まあ確かにそれも分かる気がする。

 家族が文化祭やら体育祭の時に通っていた学校に来てくれたときちょっと恥ずかしかった気がする。


 それでも嫌と言うわけでは無いので、身支度を整え訓練用装備で皆家を出た。

 スミレとアルティナはメイド服のままだけど、まあ特に問題は無いだろう。


 こうして、俺達ステラは全員でウアル達が待つ冒険者養成学校へ向かうのだった。


 リリルと腕を組んで歩くユイリの先導で歩く道行き。

 うむ。嫁同士で仲が良いのは見ていて嬉しくなるねえ。

 百合最高。


 などと考えていると、横を歩いているアルティナとスミレが手を繋いでいる事に俺は気が付いた。


 スミ×アルですか?アル×スミですか?まあどちらにせよ、最高かよ君達。

 しかし、ちょっと以外だなあアルティナがここまで他人に興味を持つなんて。

 まあ、仲良く暮らしてくれれば俺は嬉しいんだよなあ。


 末永く皆が仲良くいられますように。

 また今度教会で女神様に祈っておこう。

 

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