アンサラーが帰った後で
アンサラーはこの後、お茶とお菓子だけでなく、昼食まで当たり前のように食べて「じゃあ僕はそろそろ行くよ」と言って席を立つ。
「この街は良いね。君もいるし、また時々遊びに来るよ」
「お前さんにこんな事言うのはなんか変な感じだが、まあ元気でな」
「ああ、君達もね」
その言葉を最後に、アンサラーは自分の影の中に溶けるように沈んでいき転移で何処かへと行ってしまった。
「さあて、お客さんも帰ったし。
まだ日も高いけど俺は風呂入るかなぁ。昨日入ってないし」
洗浄魔法で体も服も綺麗にはしてるけど、ほら気分的にね、お風呂には入りたくなるから。
とくに今回みたいな事件の後は、ゆっくり風呂でリラックスしたい。
風呂場に行き、水魔法で浴槽に水を張り、火魔法の火力でもってお湯を沸かす。
服を脱いで体を洗い、さあ入るかって時に後から衝撃を感じた俺は、突き飛ばされるように浴槽に飛び込んだ。
広くて良かったあ。
狭かったら壁ぶち破ってたかも知れない。
顔を上げると、そこには頬を赤らめて俺に抱き着くユイリと、浴室の入口でユイリを止めようとしたのか、困り顔のシャオが手を伸ばして立っていた。
「ユイリ、浴室でタックルは止めなさい」
「ごめんねセツナ君。でももう我慢出来なくて」
「師匠、僕もお相手してもらっても良いですか?」
恥ずかしいのか服を脱いでタオル一枚で前を隠したシャオも浴室に入ってきた。
なんだかんだアンサラーに緊張してたんだろうなあ。
そのアンサラーが帰って緊張が解けて、我慢していた情欲に抑えが効かなくなったのだろう。
それに対して夫である俺が我慢しろなどとは言わない。
「おいでシャオ。ユイリもいい加減離しな。
大丈夫ちゃんと二人共相手するから」
なるほど、これが獣人族のそういう時期か。
普段とは明らかに違う。
求められるまま何度も愛し合い、それは二人が気をやるまで続いた。
「ふぅ~。なるほどこれは確かに大変だ」
「ご苦労様でしたセツナさん。部屋で寝かせてあげましょう風邪を引いてしまいますから」
二人を担いで浴室を出ようとしていると、メリカとリリル、スミレが脱衣場に入ってきて手伝ってくれた。
激しかったからなあ。
声もダダ漏れだったろうし。
本当にこの家が街から離れてて良かった。
メリカ達に二人の体を拭いて貰い、ユイリとシャオをそれぞれの個室のベッドに寝かせる。
二人共幸せそうな寝顔だ。
さて、風呂上がりに一杯お酒でも煽ろうかと思ったが、メリカに服の裾を掴まれた。
顔が赤くなっている。
リリルやスミレも同様に顔が赤い。
どうやら二人に絆されたようだ。
よし、気合入れていきますか。
結局、夕食の時間も越え、腹が減るまで俺達は愛し合った。
最近ご無沙汰だったもんなあ。
もうちょっと誘いやすく工夫する必要があるかもなあ、YES NO枕みたいものを作るべきか?
まあその辺りは皆との話し合いだな。




