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寝起き少女はすべからく可愛い

 ………………………………寝れるわけないんだよなあ。

 いやもう、あのね、ほら。

 たった一晩だけだし? 相手は遥かに年下な訳だし? いやまあ転生したてだから俺の今の年齢0歳生後一日だけど。

 そういう事じゃねえよ! 

 ああ脳内でノリツッコミとか、動揺してるんだなあ俺。

 そりゃそうじゃないか? 好みドンピシャの少女が横で寝てるわけだよ?

 野宿とかならね、隣で寝てても別に気にならないよ、寝袋別だし。

 でも今、同じ布団で寝てるわけ。

何なんだろうね、この状況。


 「ん……お父さん……お母さん」


 20歳は越えているらしいが、やっぱり長命種は見た目イコール年齢なんだよなあ。

 どんなに強くても15、6歳の少女が一人暮らしなんて心細いよなあ。

 

 「……覚悟」


 どんな夢見てんだこの娘は。

 

 ……ん、いつの間にか眠っていたみたいだ。

 窓から白んできた空が見える。

 まだメリカちゃんは寝てるかな? 

 と、思って首だけ動かしてメリカちゃんの方を見てみた。


 「おはようございますセツナさん」


 「お、おはようメリカちゃん」


 めっちゃ目が合った。

 ショートヘアだが少し寝癖が出来ている。

 

 「あ、あのセツナさん?」


 「あっ、ごめん」


 寝ぼけてんねえ俺。

 なあに起き抜けにメリカちゃんの頭撫でてんだ。

 

 「……寝癖が出来てたから……直してあげようかなあって、思って」


 苦しい! 苦しいぞこの言い訳!

 いくら昨晩遅くまで眠れなかったとは言え、いきなり少女の頭を撫でくり回すやつがいるか!

 ……昨日公衆の面前で頭撫でたってか、角触ったな俺。

 ごめんなさいメリカちゃん、君が好きになった男は軽薄に少女の頭を撫でくり回すような奴なんだ、本当にごめん。


 「昔、お母さんが朝起きるとこうやって撫でてくれました。

 セツナさん、もう少しだけ、撫でてくれませんか?」

 

 はい喜んで!


 「可愛いなあメリカちゃんは」


 ぐわぁ!?

 本音と建前逆になっちまった!?

 いや、コレ逆でもヤバいな。

 ……反応が無い。

 良かった、また寝たみたいだ。

 

 「今のうちに――」


 布団から出ねば、俺もまた眠ってしまいそうだ。

 そっと、そーっと。

 ……よし、脱出成功。

 試したい事もあるし、ちょっと外にでるか。

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