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適正確認魔法編

トウシロウ、彼の魔力量と適性は果たして。


マリアラ「魔力量は、簡単な物なら5回ほど発動可能なくらいです。適性ですが、基本属性は問題なく、特殊属性も数はいくつもありませんが存在します。」

トウシロ「…つまり…これは…」

シラサギ「そうですね、総合評価は…普通に使う分は困らないですが、魔法職は無理な感じの、一般的な部類です。」

トウシロ「あ〜…いやでも、困らないならむしろいいのかなぁ。でもなぁ、何かあっても…。」

シラサギ「特殊属性があるようなので、そこは気になりますね。もしかすると唯一無二の何かがある可能性も。」

マリアラ「とはいえ、特殊属性はどんなものかも、発動条件も謎ですから…。運良く見つかる人が一握りいるだけの属性です。隠してる人もいるくらいです。」

トウシロ「…分かりました、魔力なしとか、適正なしより全然いいですもんね。夢破れたり」

シラサギ「冒険者をするなら、むしろ武器適正、技術適正が大事ですから!」


シラサギの慰め半分の説明もあり、大魔法使いや賢者の夢は破れたものの、トウシロウはすぐに剣豪やブーメラン使いに思いを馳せるようになった。

単純な思考と夢見がちなのは長所かもしれない、俗っぽいとも取れるが。


シラサギ「では、修練場へ行って見ましょうか。師範たちから適性を聞けますよ。」

トウシロ「はい、トンファーが待ってるかもですね、それともハンガーヌンチャクかな。」


見送るマリアラにお辞儀しつつ、右手方向へ歩みを変えたその時、近くのテーブルに座っていた生意気そうな少年が声を掛ける。

ギルドに入ってから観察していた二人組の片割れだ。


嫌味少年「おっちゃん、たぶん、武器系の適性も無いと思うぜ〜。」

ニヤニヤしつつ話しかけてくる。

トウシロウは少しムッとした顔で少年を見る。


トウシロ「な、何で言い切れるんです?何かあるかも…」

嫌味少年「動き方とか、どんな武器を想像するかである程度分かるもんさ。そう、俺くらいのレベルならね!」


言うが早いか、少年は椅子の背もたれで逆立ちしたかと思うと、そこから飛び上がり、スタッと着地を決めた。

思わず歓声を上げそうになるトウシロウだったが、お、の1言だけで何とか堪えた。手は拍手の一歩手前だった。

少年がドヤ顔をしていると、同じ机の向かいに座っている相方と思わしきゴツいおじさんが渋い声で言った。


ゴツ中年「おい、大人しく座ってろ…。」


少年はすこし不貞腐れたような顔をしたが、大人しく座った。


嫌味少年「ま、こんな感じで、動ける人、武器を扱える人は見た目から違うもんさ。おっちゃん、運動とか苦手でしょ?」


少年は素早い動きでトウシロウの腹をつつく。


トウシロ「それは…そうだけど…夢くらいさ…」


段々と小声になるトウシロウ。ニヤニヤする少年。


ゴツ中年「座ってろ…。」


スゴスゴ座る少年。少しニヤッとするトウシロウ。


シラサギ「天賦の才はなくとも、適正のある武器なら習熟も早いですから、確認して損はないですよ。」

嫌味少年「何か1つでも見つかるといいね〜、いってらっしゃ~い」


椅子から立ち上がり大げさに手を振る少年。言い返せぬ、ぐぬぬ顔トウシロウ。


ゴツ中年「座ってろ…。」


大人しく座る少年。トウシロウは少し気を取り直し、ゴツい人に心のなかで感謝しつつ修練場へ向かう。


ギルドの中庭のようなスペースが修練場だった。

それなりの広さがあり、遠くでは練習の打ち合い、近くでも武具の調整や戦いのレクチャーをしている人たちがいる。


いつの間にかシラサギが2人ほどの人物とこちらへ向かってきていた。初老くらいの2人が師範と呼ばれる人だろう。

シラサギは2人を簡単に紹介してくれた。

1人は剣をメインとして近接武器の全般を見てくれるカムーシ。

もう1人は遠距離など特殊なものを得意とするヤクラム。


カムーシ「君が今日来た新人だね。よろしく。」

トウシロ「は、はい。お願いします!」


ヤクラムもコクリと挨拶を返す。

魔法の適性は別に無かったトウシロウ。彼には秘められた武器の天禀はあるのだろうか。


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