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2 知識のありかと修理の受付

『説明』を手抜きせずに実施すれば、クレームは半減するはずです。


 2 知識と本、修理の受付



2-1 知識のありか



 さて、皆さんはどの様にして知識を仕入れているでしょうか。

 何かわからない事が有ったら、ググってみるでしょうか?

 私もググります。

 では、どの様なサイトを主に見るでしょう。

 私が常日頃お世話になっているのは以下の通り。



  JIS( https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISSearch.html )

 ※もし自転車整備士・自転車技士試験を受けるならば、自転車に関する情報を丸覚えしましょう。


 

 自転車探検!( https://jitensha-tanken.geo.jp/ )

 ※有名だと思います。タイヤの諸元など、実戦向きで分かりやすいです。元はMasahiro様のサイトであったが、突然閉鎖。anocora様たちの手でキャッシュより複製版立ち上げ。現在はヴァブウ(vaboo3)様により保存版が運営されている模様です。



 電動自転車については各社HP

 バッテリーの互換だけではなく、各車種ごとの取説もダウンロード可能です。



 アマゾン

 取り寄せパーツの相場、どんなパーツがあるのか等を知ることができます。時には、「おいコレ、ウチの問屋の原価より安いぞ~???」などと言う事もあります。



 SHIMANOのHP

 通常自転車ではあまりお世話になりませんが、稀に見ます。



 大体この辺で事足ります。

 もちろん、自転車の説明書は既に読んでいますよね??


 その他、修理の方法などを撮った動画をアップしている所もありますので、探してみてください。

 ただしその場合、原則的に動画は上手い人がやって見せていますので、慣れない方がスピード感を真似しても失敗するだけです。

(例えば、リムにタイヤをはめ込むときのペグの扱いとか。アレはワタクシでも相当ゆっくりやります)



――――――――――――



2-2 読んでおくべき本もあります。

 また、手元にあると役に立つ本もあります。



「クロスバイクの全て」などの本。どれでもいいので一冊。



 交通法規についての本。

「新・自転車”道交法”ブック」疋田智・小林成基・バイシクルクラブ編集部 (エイムック)など



 コンポーネントについての本。

「ロードバイク『規格』便利帳」バイシクルクラブ編集部 (エイムック)など



 個人的にお勧めしたいのは、

 『ロードバイクの科学―明解にして実用! そうだったのか! 理屈がわかれば、ロードバイクはさらに面白い 』ふじいのりあき (SJセレクトムック No. 66)


 こういう見方もあるのだと目から鱗の本。

 ホンダのエンジニアである著者が、科学的なアプローチで色々実証して考察してみたという内容です。空気抵抗についてなどはとても分かりやすいです。



 お客様の来店が無く、掃除も終えてしまって暇な日には、こういう所で知識を仕入れておくといいでしょう。



――――――――――――



2-3 修理受付



2-3-1

 修理と言う業務の内、受付は最重要だったりします。

 クレームの発生も、修理をし損ねてよりも、受付が粗雑・適当であったから起こることの方がはるかに多いのです。

 それは、初期見積もりの誤り、最大何処辺りまで予算がかかるかの伝達を軽視したり、連絡不備をしでかしたりする時です。


2-3-2

 『いつだれがどの自転車のどんな修理の受付をしてお預かり』したのか。

 ご予算は幾らなのか。

 誰が進行し、どういう場合にお客様にご連絡差し上げるべきなのか。

 大体いつまでに終わる予定なのか。

 ()()()()()()()です。

 逆に言うと、これができない者が受付業務をするとトラブル多発となります。



2-3-3

 パンクなど、タイヤ系のトラブルであれば、


「軽いパンクなら安く済み、幾らです。重いパンクだとチューブ交換で幾らで、最悪タイヤチューブ交換だと幾らになり、大体何時ごろに完了見込みです。完了後お電話差し上げた方がよろしいですか?」


 だけで済みますが。

 これ以下のご案内はずばり手抜きです。


 一応、一番初めに幾らから幾らとお伝えするのは、口頭契約にもあたると思われますので、あまり適当にやらない方が信用と言う点で後で泣きを見ずに済みます。



2-3-4

 大きな修理の見積もり。

 パンクや単なるブレーキワイヤー交換のように限られた範囲での修理ならともかく、ディレイラー周りや車輪廻り(できれば、パンク修理受付の際にもスポーク・BBはざっと見た方が良いです)の場合には、数倍もの必要修理費の幅が生じます。ある程度は「やってみないと分からない」からです。



2-3-5

 そして、見積もりの基本は、「想定できる最大値までお伝えする」です。

 そうすることにより、お客様にとってそのコストと買い替えのコストを早いうちに天秤にかけて、その場でご検討できることになります。

 お客様は無駄な修理をしたり時間を浪費しなくて済みますし、お店にとっても修理者の預かり時間・空間を相対的に減らすことができる上に、自転車も売れます。

 どっちにしても良い事です。


 ですので、真面目に正確に受付見積もりをしましょう。



2-3-6

 店内に入って一番見やすい場所に「工賃表」を掲示しましょう。

 基本的な修理の料金を明示してください。

 何故かは言うまでもないと思います。

 食品見本しかなく値段の表示がない飲食店に誰が入ってくれるものでしょうか。


 明示するのは主な修理です。

 文字は大きくしましょう。

 視力のある方ばかりとは限りません。

 そして、細かい修理やレアな修理、オプション修理は別途オーダーカードを作成してレジや入り口付近に置きましょう。

 直ぐにご案内できます。



2-3-7

 自転車を引いて入り口を恐る恐る伺っているお客様には、出来るだけお声がけしてください。

 もしかしたら、走行には支障はないが、軽微な故障や部品の交換をしたがっているお客様かもしれません。意外な大きな故障だったりすることもあります。

 また、そんな時に従業員同士で喋っていても、お客様からお声がけしにくくなります。

 ワタクシ個人としては、全くお喋りするなとは言わない方ですが、時と場合を考え、常に周囲に気を配りましょう。


 以上が修理を希望されているお客様への受付の仕方です。



――――――――――――



2-4-1

 販売もそう変わりません。

 笑顔で元気よく(例えそういう気分でなくても)お声がけください。

 お客様にとって、従業員の心のうちなどどうでもいいのです。

 割り切って「演じ」ましょう。

 もちろん、ナチュラルに元気良く行ければ言う事なしです。



2-4-2

 販売の方は、修理の時の受付よりも難しくありません。

 機能の説明と、総額のご案内(計算機必須)、無い色のお取り寄せができるかどうか、配送を出来るかどうか、あとは立地が許せばお客様にご試乗いただく(結構重要なのですが)程度です。

 しかも、殆どは分からなければ先輩に聞けばいい事ばかりです。



2-4-3

 機能や構造については、メリットとデメリットを同時にご案内してください。

 例えば、「パンクしにくいタイヤ装備」だと、耐久力がアップ・踏んづけパンクに強い反面、重量が重くなり、タイヤが堅い故に空気圧管理が難しくなる……などです。

 これも説明です。必要な物なのです。


 何度でも言いますが、クレームの多くは「説明が無い事によるお客様の誤解・誤使用」から発生します。

 説明書を渡したからいいでしょ?

 といういい分は手抜きを正当化するいい訳です。

 これも、分かってなさそうな新人の接客時には、防犯登録の記入時などに先輩がお客様に改めてご案内するだけでいいのです。


 販売時の接客については後々別途詳述します。



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