プロローグ
俺は光の勇者中田 真一、邪神を倒し世界を救った。
今目の前に、女神クローリスが神々しい微笑と共に訪ねてきた。
「中田 真一さん、世界を救って頂きありがとうございました。
貴方に三つの選択を与えます。
一つ、新しい世界に赴き勇者として世界を救う。
二つ、救った世界でこのまま生活する。
三つ、記憶を持ったまま新しい世界に転生する。
以上です、ゆっくりお考えになり決めてください」
なるほど、世界を救ったご褒美と言うやつだな。
一つ目は、また勇者として世界を救うのか、今まで光の勇者として楽しく過ごして行けたが、それ以外の事を楽しめなかった。
また同じ事を繰り返すのも面白くないな、一つ目は却下だ。
二つ目は、今救った世界で生活を続けるか・・・魔王も邪神も倒した今俺が最強の世界だ。
俺強えええええ出来るが、敵がいないのって面白くないよな・・・それに勇者だから皆一歩引た付き合いなんだよな。
一緒に冒険した仲間も信頼はしているが、友達や恋人と言う関係では無かった、これも却下だ。
となると三つ目だが、転生先はどんな世界に行けるのだろう、科学技術が進んだ世界とか、今までのように魔法の世界、あるいは原始的な世界と言う可能性があるな、聞いてみよう。
「女神様、三つ目の新しい世界は選択できますか?」
「はい、中田さんの希望される世界にお送りいたします」
「そうですか、もう少し考えさせてください」
「はい」
どの様な世界が良いだろう、やっぱり科学技術より魔法だよな。
普通に生活するのは科学技術が進んでいる世界が楽だが、もう魔法の世界に慣れたから苦ではない。
となると勇者の時、魔法で出来なかった事を楽しみたい!よし決まったな。
「女神様、三つ目を選びます、剣と魔法の世界にお願いします」
「はい、今から新しい世界にお送りしますので、目を瞑って下さい」
女神様の微笑を眺めて、ゆっくり目を閉じると意識が途絶えた。