登場人物(三章終了時点)
・雫
主人公。通称「涙の雫」。涙湧泉の精霊。叔位。純水であるために素直だが頑固さが出てきている。自身の本体である泉の水を扱えるようになったため、瞳が碧色に戻った。
一人称は僕。碧の髪、碧の目。身長162cm(人間換算)。
・水理王 淼
水精の王。理に基づき世界を治める理王の一人。雫を救った張本人。
淼の名は水の王太子が名乗るものだが、水精は王太子が不在のため、即位後も名乗り続けている。普段から理王と王太子、二人分の仕事をこなす。一人称は、公の場では余、それ以外なら私。
長い銀髪が特徴的。目の色は見る者によって変わるため不明。平常時、雫からは濃い色に見える。兄が四人いるらしい。身長165cm。
・先々代水理王 漣
引退して久しい元理王。元は海全体を治める精霊だったが、流没闘争でかなりの力を消耗し、現在の本体は小波と渦。
雫の教育を命じられ現役に復帰するが、雫が王館を空けることが多いため、もっぱら水理王の補佐をさせられている。
濃いめの銀髪がふさふさ。一人称はわし。身長171cm。
・焱 (熀)
火の王太子。水理王の元同僚。水理王の依頼を受けて、王館の内外で雫をサポートしてきた。
火精の悪行を取り締まるため、王太子として本格的に動き出す。父親が水精。身長181cm。
・火理王
火の精霊の王。理王の一人。焱の上司。チラチラと色の変わる青い髪をしている。周囲の酸素の消費を押さえているため髪が青い。感情によって色が変わる。怒ると真っ白になるらしいが、根が優しいので見たことがある者はごく一部。一人称は我。身長175cm。
・華龍河 清
雫の母。東の大河。支流が多い。仲位昇格を目論む美蛇に脅されつつも抵抗。流没闘争解決に協力したことで、伯位に昇格。本当は雫に帰って来てほしいが、御上に救われた恩に報いるため、普段は涙湧泉の管理を代行。
・美蛇江 渾
雫の長兄。清の子。数多くいる弟妹を質にとり、清たちを脅す。川の水よりも純度の高い泉に目を付け、雫の泉を奪おうとするも清と水理王に阻止される。
流没闘争の残党を率いていたことが明らかとなり、雫に止めを刺される形で没。
熔・煬兄弟に協力を持ちかけた模様。
・水先人 漕
運搬者。船の先導が本来の仕事だが、当代理王は船の移動をしないため、お使いや伝令がほとんど。人型にもなれるが、移動のしやすさからほとんど魚の姿をしている。水がないところでは仕方がないから二足歩行。口を開くと意外と軽い。体長15cm~。
・火付役 颷
先駆者。火理王の命ならば火の中は勿論、苦手な水の中にも突っ込んでいく。王太子の命令は気分次第。
水精嫌いは精霊の中でも有名らしく、特に漕とは顔を合わせるのも嫌らしい。鶯の姿をしている。体長15cm~。
・貴燈山 煬
南の火山。仲位。火と土の混合精。元火理王侍従であり、焱の友人。黒髪に、黒目赤目の虹彩色違。片足が不自由なためいつも杖をついている。
元はマグマを司るだけだったが、兄が死去したため火山を受け継ぐ。
美蛇から水精を匿っていたが、魄失に甥・滾を質に取られる。滾の解放を条件に季位を襲うが、百体目前で焱と雫が来訪した。
有事時覚醒の条件付で、火理王から千年間の休眠罪を賜る。そのため貴燈山は休火山となった。
・沸、滾
貴燈山の温泉姉弟。元々の貴燈山の持ち主である熔の子供。二人とも火と水の混合精。クリーム色の髪に、水色の目と桃色の目の虹彩色違という比較的派手な容姿。
元気溌剌な沸が身長148cmと小柄なのに対し、滾は191cmの巨体で重度の恥ずかしがり屋である。




