登場人物(四章終了時点)
・雫
主人公。涙湧泉の精霊。純水であるために素直だが頑固でもある。月代連山の混乱を解決したことへの助力により仲位に昇格。高位精霊の仲間入りを果たした。
一人称は僕。碧の髪、碧の目。身長162cm(人間換算)。
・水理王 淼
水精の王。理に基づき世界を治める理王の一人。雫を救った張本人。
長い銀髪が特徴的。目の色は見る者によって変わるため不明。平常時、雫からは濃い色に見える。精霊なら誰もが認める名門の出身だが、理王を輩出したことはないらしい。『雲泥子の水晶刀』を所有している。身長165cm。
・先々代水理王 漣
元理王。元は海全体を治める精霊だったが、流没闘争でかなりの力を消耗し、現在の本体は小波と渦。
雫の教育を命じられ現役に復帰するが、雫が王館を空けることが多いため、もっぱら水理王の補佐をさせられている。
濃いめの銀髪がふさふさ。一人称はわし。身長171cm。
・焱 (熀)
火の王太子。水理王の元同僚。水理王の依頼を受けて、王館の内外で雫をサポートしてきた。
金精の被害を受けた貴燈山への調査中に負傷。片目はまだ治療中。父親が水精の伯位 雷、母親が木精の仲位 杰。両親はラブラブである。雷伯の父が雨伯であり、雨伯の養子である雫とは義叔父甥の関係。
火太子専用武器である火焔之矢を所有。身長181cm。
・雨伯
雫の養父。焱の祖父。水理王が雫を守るために縁組みをさせた有力水精。見た目は子供で雫の腰ほどの背丈しかない。認めた者から頭を撫でられるのが好き。雫の雨酔いを治した。一人称は我輩。時々脱皮する。
・火理王
火の精霊の王。理王の一人。焱の上司。チラチラと色の変わる青い髪をしている。周囲の酸素の消費を押さえているため髪が青い。感情によって色が変わる。怒ると真っ白になるらしいが、その時は王館が吹き飛ぶかもしれない。一人称は我。身長175cm。
・鑫 (釛)
金の太子。数多くの金属を産出する月代連山の出身。金の巻き毛を高く結い上げ、露出の多い格好をしている。金理王を何代も輩出している名門の出身。
金理王と恋仲だがそれを隠すために他の者に言い寄ることがある。一人称はこなた。
・金亡者 鋺
後悔者。初代金理王の妹。三代目金理王の母。本体は鉑。娘 錺を理王にするため多くの金精を傷つけた。その罰のため半死半生のまま歴代理王に仕えていたが、この度月代の事件で罪を償い終えたことにより死亡。その理力は金字塔に引き継がれた。
くすんだ金髪に鉑製の全身甲冑を着用。
・金字塔 鈿
受継者。金亡者が死の間際に理力を引き継いだ月代の鈷の 蜣螂(フンコロガシ)。真名を持っていなかったため人型になれなかったが、鋺に名付けられたことにより男児の姿をとることが可能になった。鑫が王館に連れ帰り教育している。
・林(元は森)
木の太子。本体は栃。木の実の時に川に流され、当代木理王が拾って育てた。生まれは季位だったが、自らの努力と根性で仲位に昇り王太子の座を掴む。
一時危篤に陥った木理王に理力を分けたことで容態を安定させる。しかしそのために「森」の名を削ることになった。
茶縁の眼鏡をかけており、まとめても癖の強い髪束はいつも毛先が五つに分かれている。一人称は麿。身長175cm。
・木理王
木の精霊の理王。先々代理王の侍従から王太子になった桜の木。北東の出身で理王を輩出したことのある名門の出身。侍従時代に現王太子である栃の実を拾い育てた。
長いこと床についているが、自分自身の病ではなく『木理王の病』のため、譲位しなければ治らない。一人称は吾。
・沸、滾
貴燈山の温泉姉弟。姉は知上温泉、弟は愛下温泉を所有。二人とも火と水の混合精。クリーム色の髪に、水色の目と桃色の目の虹彩色違という比較的派手な容姿。
沸は身長148cmと小柄で元気溌剌。滾は191cmの巨体で重度の恥ずかしがり屋であるが、危機を救ってくれた焱と雫に恩を返すため月代へ同行した。
・鐐
月代に住む銀の精霊。銀の精霊。月代は金銀銅鉄の四姉妹で治めていたが、鑫が王館にいるため実際はひとりで三万もの精霊を治めていた。一族の不満を抑えきれずに汞の暴走と免の侵入を許す。自らも合金化し、鑫に槍を向けた。
一連の罪により月代で謹慎中。
・汞
月代に住む水銀の精霊。水銀の精霊で鑫の従妹。他の金属を飲み込むという水銀の性質から周囲と距離を取っていた。孤独に耐えていたところを救済者を名乗る免に利用される。最期は免の手により灰になった。
・救済者 免
汞の孤独や不満を利用して月代を混乱に陥れた精霊。合金化して本体を失った銅を唆し、貴燈の煬たちを襲わせた。合成術を使うことから所属は不明。直接的な攻撃以外は通用しない。
美蛇とも繋がりがある模様。




