とある説について
「だぁかぁらあっ! 居る、っつってんだろおーがっ!!! 」
「居るワケねえだろっ! まだそんなっ、子供じみた事を信じてんのかっ!? 」
「“人間が、宇宙からやってきた生物”だという説もあるんですよっ! 」
「初耳だよっ! そんな説はっ!! 大体何処の情報だよ、あぁんッ?!! 」
「むっ…昔、読んだ本で、見たもんっ!! 」
確か…と言って、口籠もるオンナに、オトコは溜め息を吐いた。
「仮に、そういった説があったとしてだ。…なんで、【地底人】が居るって話になるんだよ!? 」
「そんなの、決まってるじゃないですかぁ♡…ある時、なんらかの大災害で地面に大きな亀裂が走り、大勢の人間がその亀裂の中に落ちていくんです」
「…ほお。でもよ、そんな状況になったら人間、死ぬんじゃね? 」
「でも、全員とは限りませんよね!? 」
「そうだとしても、助かる見込みも薄いよな? 」
「むむムッ……あー言えば、こー言うですね? 」
「お前もな? 」
「……つまり、その生き残った人間こそが、【地底人】なんですよっ! 」
目をキラキラとさせながら、オンナはオトコがなにか言い返す前に話を続ける。
「進化? っていうんですかね…。その場所で生き残る為に、身体が適応される、というか」
「つまり、【地底人】と呼ばれる生物は、私達と同じ【人間】なんですよっ! 」
人差し指をオトコの顔の前に向けて、キメ顔でそう語るオンナに、彼はーー鼻で笑った。
「バカバカしい。お前、SF作品の見過ぎだよ(笑)」
「ッッ………ちぇっ。センパイなら、信じてくれると思ったのになあ…」
オンナはそう言って、オトコの目元へと視線を向ける。
「…センパイ。私が今、何処見てるかわかります? 」
「…は? ……俺の“顔”だろ? 」
「……」
地底は真っ暗な為、其処で暮らす生物の視力は退化するらしい。
オトコはいつも、サングラスを掛けていた。“夜の暗闇の世界の中”でもだ。
ある時、オンナは尋ねた。如何して、夜でもサングラスを掛けるのか? って。
それに、オトコはーー
「ねえ、センパイ」
「ん? 」
「もしセンパイが、【地底人】だとしても、私は貴方が好きですからね♡」
「……まあーたソレかぁ。だぁかぁら、【地底人】なんて居ねえよ、バァーカ」
少しの光で目を痛めるから、光対策にサングラスを手放せないと答えた。
後書き
オトコが地底人だったのかどうかは……まあ、ご想像にお任せします(`・ω・´)❤️(←⁉️)




