第7話:官義偉、その怨念を力に変えろ
党本部裏側の、古びた料亭。
圭介は、小林総理の政敵、元総理の官義偉と対面していた。
「フン。首相特別補佐官【殿】が、敵対派閥の老いぼれに何の用だ」
官は、鋭い目で圭介を睨む。
「政局の話ではありません。私は、官先生が仕掛ける寝業(田中県議の裏切り)を知っています」
官の表情が、凍り付いた。
「…何を言い出す」
「田中県議は、明日の朝、小林総理を裏切り、小泉新次郎氏を支持します。これは、先生の仕掛けた政界の常套手段だ」
「その寝業、私が総理に進言し、既に回避しました。先生の復讐は、失敗です」
官は、言葉を失った。圭介の目には、自分の秘密の全てが見透かされているような恐怖を感じる。
「な…なぜそこまで........貴様は.....いったい....どこまで…!」
「.............................いや」
「.................何を知っている?」
(かすかな、しかし地の底から響いてくるような、低くそして暗い声が圭介に問いかける。)
「私は、先生が復讐を果たした後の日本の未来を知っています」
圭介は自身の体験した未来のこと。
そして未来において、日本への贖罪と後悔の為に共闘した、官自身が未来で独白していた「属国化した日本への絶望と後悔」を涙ながらに伝えた。
「総理の座を追われた屈辱は、理解できます。しかし、官先生の愛国心は、その程度ですか? **私は、この国を失う未来で、多くの仲間をそして官先生を失いました。先生には、同じ後悔をしてほしくない**」
官は、長い沈黙の後、深く息を吐いた。
「…フン。小僧。儂の怨念を利用するとはな。だが、日本を守る。貴様を信じよう」
圭介の知略と情が、官義偉という政界の大物を、政敵から**「愛国心の協力者」**へと完璧に転向させた。
官は、圭介の知識に強烈な興味を抱き、彼の行動を容認する。
「儂の持つ『闇の人脈』。必要とあれば、光のために使ってやろう」
**最大の政敵が、秘密結社との情報戦の切り札となる伏線が敷かれた。**
熱戦の第7話を最後までお読みいただき、ありがとうございます!
圭介の「未来の知識」による知略が炸裂し、政界の怪物、官義偉を見事に攻略しました!敵の怨念すら力に変える参謀術こそ、圭介の「俺ツエー」の真骨頂です。
官の「闇の人脈」を得たことで、圭介の布陣はさらに盤石となりました。
もし、この続きが読みたい、圭介と仲間たちの活躍をもっと見たいと感じていただけたなら、
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次話は、宇宙からの視点。謎の科学者イーロン・マーズの「ゲーム」が始まります。ご期待ください!