第3話:暗闇の路地、目覚める本能!チンピラ瞬殺計画
裏路地。
葵の所在に繋がる裏社会の情報を受け取りに、圭介は単身で赴いた。
**(ここからが本番だ。政治だけでは葵は救えない。裏社会の情報網を使う)**
だが指定され薄暗い路地の奥。目的の情報屋は、既に何者かに始末され無残な姿をさらしていた。
「ちっ…遅かったか」
その瞬間に、路地の闇から、日本人とは少し異なる雰囲気の五人の男たちが現れた。
手にはナイフ、服の下に拳銃らしき膨らみが見える。
「おやおや、汚いネズミがまた一匹迷い込んできたぜ。観星会様のシマ嗅ぎ回るとは、いい度胸だ」
大陸なまりの口調えで嘲笑しながら、これ見よがし血糊のついた手帳をもてあそんでいる。
「観星会......」
圭介はつぶやき、冷静な参謀の顔から、険しい戦闘者の顔へと変わる。
「殺れ」
「「「「 是 」」」」
リーダー格の男の合図で、五人が一斉に襲いかかってきた。
圭介は、振り下ろされたナイフを、紙一重でかわすと。
そのまま肘打ちを喉元へ滑り込ませる。**ゴッ**という鈍い音と共に、チンピラが一人倒れた。
背後からの刺突も最小限の動きでいなし、
そのまま腕を抱え込み、捻り上げ、壁にたたきつける。
回帰前、国際特殊部隊に所属し叩き込まれた体術を駆使し、残りの男たちを、一人、また一人と手際良く制圧していく。
敵を殲滅した後、圭介はよろけて薄汚れた壁にもたれかかった。
全身が鉛のように重い。
滝のように汗を流し、荒く息を吐き、鉄くさい血の味がする口元を乱暴にぬぐう。
**(くそっ考えが甘かった。)
(せいぜい全盛期の三分の一だ、今の身体では葵を救うどころか、真っ当な作戦行動すらできない! 待ってろ、必ず、全盛期の身体を取り戻す!)**
転がるチンピラが残した手がかり(葵の所属するシンクタンクに関する情報が書かれた手帳)を見ながら、決意を新たにする。
「やはり、葵には既に奴らの魔手が伸びている。…待っていろ、必ず今度こそ....君を救い出す」
その瞳には、冷静な参謀の顔と、愛する女性を救う男の、燃えるような決意が宿っていた。
この緊迫の第3話を最後までお読みいただき、ありがとうございます!
チート参謀・圭介の「知略」に続き、ついに「実践的戦闘スキル(俺ツエー)」が炸裂しました!彼の過去の修羅場が垣間見え、物語の奥行きが増したことと思います。
しかし、その裏で判明した「肉体的な弱さ」、そして「葵の危機」。圭介の戦いは、これからさらに激しさを増していきます!
もし、この続きが読みたい、圭介の活躍をもっと見たいと感じていただけたなら、
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次話は、圭介の「秘密のトレーニング」と、ヒロイン・芽衣との「ドキドキのラブコメ」です。ご期待ください!
【Xにて設定やイラストを補足しています】https://x.gd/vIi51