第31話:葵VS芽衣、公の場での最初の火花
国家安全保障情報局長官室。
小林総理の会見の後、国家安全保障情報局の長官と次席として、圭介と葵が記者の質問に応じていた。
質問の列に、新城芽衣が立つ。
芽衣は、圭介の隣に並ぶ葵を意識し、緊張と闘志を燃やしていた。
「白石次席に質問です。長官と次席は、以前、海外で恋人関係だったと聞いています。私的な感情が、国の安全保障に影響しませんか?」
心で強く呟く。
**(私だって、あの人の私生活を知っているのに!なんで、私だけが公の場で我慢しなきゃいけないの!)**
記者団に動揺が広がる。圭介は、冷静を装い、発言しようとする。
「いいえ、黒木長官。私が答えます」
葵は、芽衣を横目で一瞥。優雅な笑みを浮かべた。
「新城記者。私と黒木長官の過去は、事実です。ですが、私達は過去を乗り越え、今はプロフェッショナルです」
葵は、言い放つ。
**「私の愛は、私と長官の間の『秘密の符丁』を知る、深い絆によって結ばれています。公私混同を疑うのは、浅はかです」**
芽衣は、「秘密の符丁」という言葉に、激しく動揺する。葵が、第28話での圭介との絆を、公的な場で牽制に使ったのだ。
「な…っ!それは…」
**「次の質問を!早く!私的な話は…以上だ!」**
圭介の冷徹な一言で、会見場の空気が一瞬にして変わる。
**【引き】**
会見の後、芽衣は圭介に詰め寄る。
「黒木さん、あの『秘密の符丁』って何ですか!私も、黒木さんの特別になりたい!」
圭介は、焦りながらも、次の采配の指示を出す。
「新城記者。総裁選終盤で流れる恐ろしいデマに関する情報だ。君のペンが必要だ」
ラブコメの火花を「使命」で鎮火させる、圭介の苦肉の策だった。
■作者より(第31話を読んでくださった皆様へ)
第31話を最後までお読みいただき、ありがとうございます!
葵vs芽衣の、公的な場での初バトル!葵の「大人の牽制」と、芽衣の「直球な質問」が、読者を大きく湧かせたことと思います!
圭介はラブコメの炎を使命で鎮火!次は、総裁選の最終決戦に向けた、ヒロインたちの総力戦の準備が始まります。
もし、この続きが読みたい、圭介とヒロインたちのドラマをもっと見たいと感じていただけたなら、
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次話は、芽衣と深雪という、異色のヒロイン二人の秘密の共闘が始まります!ご期待ください!
【Xにて設定やイラストを補足しています】https://x.gd/vIi51




