第1話:目覚めし参謀、最初の采配はV字回復!?
首相官邸。
目覚めた圭介は、スーツ姿で出勤した。
頭痛は残るが、脳裏には**「未来の設計図」**が鮮明だ。
心で強く呟く。
**(最悪の未来は回避する。まずは、小林総理の信頼を掴むこと。全ては、そこから始まる)**
首相特別補佐官室。
モニターには、ニュース速報の文字。
《現総理、支持率急落。総裁選再選に黄色信号か》
「やはり、ここか」
未来の記憶と一致することを確認する。
「総理、至急お耳に入れたいことが」
内閣総理大臣・小林鷹志の執務室。
「なんだ、圭介。顔色が悪いぞ。昨日飲みすぎたか?」
小林は、疲れた顔で笑う。
「飲みすぎです。ですが、それどころではありません」
圭介は、|未来の記憶から小林総理の「最も気にしている小さな失敗」を引き出した。
「総理、昨夜の会合で、あの『極秘メモ』を官邸に置き忘れましたね。場所は、総理室の応接セットのソファの裏です。あれは、総理が最も公にしたくない情報のはずです。」
小林の顔色が変わった。
「な…なぜそれを…」
「後で詳しく説明します。ですが今は一刻を争います。とにかく私を信じて、指示に従ってください」
圭介は、一切の無駄を省き、核心を告げた。
「**30分後**、総理が使用されるPCへの極めて巧妙なハッキングがあります。秘密結社が仕掛ける情報漏洩です。同時に、財務省の『電子決済システム導入ミス』の報告書を、全て回収・破棄してください」
「わかった。お前を信じよう。すぐに動け!」
**チート能力による最初の采配は、神速で実行された。**
ハッキングの侵入経路と使用ツールをセキュリティチームに完璧に指示。
**20分後**。
「阻止しました! 異常なアクセスを全てブロック。侵入者は痕跡を残さず消えました!」
報告を受けた小林の体から、緊張が一気に抜ける。
「まだ終わりではありません。支持率回復の決定打を打ちます」
モニターの低迷した支持率を睨む。
心で強く呟く。
**(支持率だけではない。このままでは、またあの敗北の未来に戻る。葵を失う。絶対に、ここで流れを変える!)**
「未来の知識によれば、今、与党内の『無駄な海外援助予算』の一部が、秘密結社の『利益誘導』に使われます。その不正取引の証拠を、十分後に総理のデスクに上げます。その予算を全てカットし、『子育て世代への即時現金給付』の法案を提出してください」
小林は震えた。「不正利用…! そして、それを子育て支援に…!」
**10分後**。
不正取引の内部資料の正確さに、小林総理は戦慄した。
「無駄なばら撒きを断ち、国民に還元する」という小林総理の政策は、国民の熱狂的な支持を集め、支持率は**一気に10%以上**回復した。
**俺ツエー。チート能力による最初の采配は、日本の夜明けを創った。**
小林総理は、誰もいない執務室で、静かに呟いた。
「……圭介。君は、まるで神の視点を持っているようだ」
強い光を宿した目で、決意を固める。
「私はもう、君という『異能の参謀』に全てを預ける。この国も、私の未来もだ」
小林総理は即座に首相特別補佐官室へ電話をかけた。その声は、焦燥感から解放され、確信に満ちていた。
「圭介。すぐ来てくれ。そして、君の言う『チーム・コバホーク』とやらを、すぐに編成しろ。急いで。愛するこの国と、我々の未来のために、だ」
この「最初の采配」を最後までお読みいただき、ありがとうございます!
未来の記憶という「チート能力」を使い、最強参謀・圭介の「俺ツエー」なリスタートが、ついに本格始動しました。
総理の信頼を一気に掴み取った圭介。次話では、いよいよヒロインとの運命的な出会い、そして「チーム・コバホーク」の結成へと物語は進みます!
もし、この続きが読みたい、圭介の活躍をもっと見たいと感|じていただけたなら、
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次話にご期待ください!
【Xにて設定やイラストを補足しています】https://x.gd/vIi51