第14話:老雄の詰問、参謀の真意
深夜。党本部の奥にある、麻生泰郎の副総裁室。
圭介は、麻生と、高市冴苗の二人に挟まれるように座っていた。
「黒木君。単刀直入に問う。君は、一体、何を知っている?」
麻生の声は、優雅だが鋭い刃のようだ。
「君の行動は、あまりに先を読みすぎている。まるで…予言者のようだ」
心で強く呟く。
**(予言者ではない。だが、この二人には、安部元総理の警告を信じさせるだけの真実を伝えねばならない)**
高市も続く。
「私たちも、安部元総理の警告の真意を探っている。君は、彼が気づいた、あの『影の存在』に関わっているのか?」
「麻生先生。高市先生。私は予言者ではありません」
「ですが、私は、過去の事象を異常な精度で分析し、その先の『確率の高い未来』を導き出す能力を持っています」
「この能力が導き出した結論は一つ。この国は、想像を絶する脅威に直面しています。それが、安部元総理が気づいた『影の存在』、すなわち『観星会』です」
麻生と高市は、顔色を変えた。
「観星会…。やはり、君はそこまで知っているか」
「私を信じる必要はありません。私の指示が、国益に適うか否か、常に監視してください。ただ、私の行動を容認し、必要な局面で、水面下の協力を願いたい」
麻生は、葉巻の煙を深く吐き出した。
「フム。面白い。予言者でなくても、未来を知る者か。分かった」
「君の能力は国の脅威にもなり得るが、君の目に宿る真意は、信じるに足る。では、君の言う『ゲーム』に、我々も乗ってやろうじゃないか」
**【引き】**
高市は、圭介の目を直視し、小さく頷く。
麻生と高市が、圭介という「異能の存在」と手を組んだことで、観星会との戦いは、政界の深層へと突入する予感。
■作者より(第14話を読んでくださった皆様へ)
緊迫の第14話を最後までお読みいただき、ありがとうございます!
圭介の「知略」が、政界の老雄麻生泰郎と高市冴苗を相手に炸裂!真実と嘘を織り交ぜた知略で、彼らを味方に引き入れました。
麻生・高市という強力な協力者を得たことで、圭介の布陣は総裁選に向けて盤石です。
もし、この続きが読みたい、圭介の活躍をもっと見たいと感じていただけたなら、
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次話は、特訓中の圭介に、ヒロイン・芽衣が遭遇するラブコメ回です!ご期待ください!
【Xにて設定やイラストを補足しています】https://x.gd/vIi51




