諦めるべき夢
文や漢字が少しおかしいですが
気にしないで見てくれると嬉しいです。
押し付けられた夢ほど残酷なものはない。
自分ができなかった事を子供は叶えてくれる。
子供はそんな親からの期待を一身に背負らなければならない。
○○ちゃんはできるから。信じてるから。
何百回も聞いたこの言葉は
毒薬を飲んでるみたいに私の体をむしばんでいった。
逃げたくても逃げられないこの言葉に私は苦しめられていた。
いつも勇気が出なくて失敗してばかりだったけど
今日、私は決心した。
もう我慢の限界だった。
長きにわたって耐えてきたこの言葉から解放されるために
私は怪獣と戦おうと思う。
でも正直、怪獣に正面でいったら私が負ける未来が見えていた。
だから怪獣が寝ているすきをついてこの計画を実行ようと思う。
まずはアキレス腱を切って逃げないようにして、
次に両耳と両目をナイフで何回も刺した。
私が死んで、あの世に行ったとき怪獣が私と気づかないように。
あの世に行ってまでお説教されるのは嫌だからね。
それからまだ生きようとする怪獣の体にとどめを刺して
ようやく怪獣は息をしなくなった。
完全に動かなくなった体を見て私は嬉しかった。
怪獣との戦いに私は勝ったのだ。
そして怪獣に
「死んでくれてありがと。やっと親孝行してくれたね」と言って
まだ生暖かい体を抱きしめた。
その時
遠くからパトカーの音がした。
だいぶ怪獣の声が大きかったから
隣の人が通報したんだと思う。
私は嬉しくなって勢いよく玄関のドアを開けた。
開けるとやっぱり警察の人がいて
パトカーに乗せてくれた。
私は子供の頃からパトカーに乗ることが夢だった。
だからこれ以上にない幸せだった。
母は私の夢を叶えてくれたのだ。
自分の命を削ってでも。
母は自分の夢を
子供はパトカーに乗る夢を
諦めるべきでした。
夢は良いものであるべきでした。