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転生悪魔の異世界無双  作者: ヴェルフレア
第一章 外の世界
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第十話 原初の紫

「マリンは村を襲ってる悪魔を知らないの?」


「知らないと言えば嘘になるけど、知っていても知らなくても私にはどうにも出来ない」


「マリンって普通に喋れるんだね」


「別にいいでしょ、アモンも喋り方変えてるんだから」


「確かに、で私達はこれからどうする?」


「ん〜適当に依頼でも受けてたらいいんじゃない?」


「そうだね」


「っ!!ちょっと待ってあいつがここに来てる!」


「え?あいつって…まさか…!あの悪魔ですか?!」


「うん、まだ今は騒ぎを起こしていないけどこれからどうなるか分からない、もし何か起こったら真っ先に行くよ!」


「うん!」


その直後一人の女性の悲鳴が聞こえた。


「きゃゃゃゃぁぁぁぁ」


「っ!行くよ!」


ミズキ達は声のした方へ駆け出した。そしてそこには人々の死体が転がっていた。


「クソッ何で奴がここにいるの!」


「ひどい…なんて事をするの…」


「こうしてる場合じゃない、早く追いかけるよ!」


「うん!」


その時既に王都の住民の半分が殺されていた。その情報はギルドにも伝わり討伐隊が派遣されたが、壊滅状態に陥っていた。


「クソッ!こんな化け物…聞いてないぞ!」


「どうしたって言うんだよ!こんな事になるなら志願するんじゃなかった!」


「皆さん!遅れてすみません、私達二人で相手をするので援護を頼みます!」


「おぉミズキ殿か、助かった、そうさせてもらう」


「おやおや、雑魚が二匹増えたところで…おや?貴方はマリンじゃ無いですか」


「久しぶりだな、紫!」


「フハハハ!私にはバジルと言う名前がございます、是非ともバジルとお呼びください」


「相変わらずだな…何故ここに来た!」


「単なる暇つぶしですよ」


「なんだと?私を舐めているのか!」


「フハハハッ!そろそろ貴方達には死んでもらいましょう」


「マリン!行くよ!」


「あぁ!行くぞ!」


二人は同時に飛び出し、マリンは双剣をミズキは魔法を放った。しかし、そのどれも無効化されていた。


「終焉魔法を無効化…?」


「クソッ完全に忘れていたがこいつには自分より弱いやつの攻撃を無効化する能力を持っているんだ」


「そんな…でも、きっと何か方法があるはず…!」


ミズキは先程より威力を上げ、同じようにバジルに向けて放った。しかし、結果は同じだった。そして隙を見て攻撃していたマリンの攻撃も全て無効化されていた。


「この程度ですか…少々期待外れです」


そう言うとバジルはミズキの背後に転移し回し蹴りで吹っ飛ばし、その先に転移し回し蹴りを繰り返して行った。


「がはッ…」


「貴様ァ〜!」


「おっと危ない」


マリンが放った攻撃は空をきり、腹にパンチをもらう。そして次には顔面に膝蹴りされ、頭を掴まれる。


「フハハハッ!なんと滑稽な!」


「グゾッ!舐めるなぁぁぁぁ!」


「おやおや、そんな力が残っていたとは、ですがその程度では私には勝てませんよ」


バジルはマリンの腹に蹴りを入れ吹き飛ばす。そして見せつけるかのようにミズキの頭を掴み


「フハハハッ!どうだ!零等級冒険者達がボコボコにされているのを見るのは!どんな気持ちなんだ?フハハハハハハハハ…ん?なんだ貴様は」


「大丈夫ですか?ミズキ」


「アモン…マ…リ…ンが…」


「分かってます、あとは任せてゆっくり休んでください」


「任…せ…た…よ…」


「さて、私の仲間をこんなにしておいて覚悟は出来ているんだろうな?」


「おや?お前は最近生まれた黒か!私はバジルだ、お前の名は?」


「アモン…だ…!」


「フフフ、丁度いい新参者には自分の立場を思い知らせて差し上げましょう」


バジルはアモンの背後に転移し、回し蹴りをしたが、アモンの右手によって足を掴まれていた。


「なっ!?」


瞬時に距離を取るバジル。


「私を舐めてかかっていると死ぬぞ?」


「どうやらそのようですね私も本気で行くとしましょう」


そこから激しい攻防が始まった。アモンが攻撃を仕掛け、それをバジルが受け止め反撃する、この繰り返しである。バジルはこの状況を楽しんでいた。何故なら自分に匹敵する実力を持っているからだ。しかし、アモンは期待外れだと言わんばかりにため息をついた。


「お前も所詮はこの程度か」


「なんだと?!フハハハッ!いいだろう!私の本気を見せてやる!」


「いえ、結構です」


「な…に…?」


アモンの手にはバジルの頭がのっていた。あの一瞬で距離を詰め手刀で首を切ったのだ。


「貴方も多少は強かったですが、私の敵ではなかったようですね」


そうして、アモンはミズキ達の寝ている部屋へと向かうのであった。



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