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世界最強クランの日常  作者: マタタビ
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2話 「始まりの予兆」

話を進めるのが思ってたより難しいですが、頑張ります。

煌びやかな装飾のされた大きな部屋の真ん中、立派な椅子に彼と彼女は座っていた。


「あなた、フリーデンスが来るという話を最近よく聞くわ」


「そうか、私も耳にしている。とても大きなチャンスだな」


「はい、この前いた国では1年もいなっかたそうですよ。なので祝福もいっときのものだったとか」


「だろうな、大陸で1番富のある国、アフラント共和国が最長で3年だ。そのおかげで今でも国が潤っているそうじゃないか」


華やかな冠、赤色のいかにも上質そうな服を着た男が顎に手をあてて何か悩む素振りを見せる。


「うーむ、どうしたものか」


「あなた、深く考えすぎるのも良くないと思うわ、見えすいた欲はどこかで不幸を招くわ」


男の横に座る男の妻であろう女はなるようにしかならないのだからと呟き綺麗に丸く縁取られた窓の外を見る。


「そうだとしてもだなぁ。どのようにしたら長く居座ってもらえるだろうか」


男はまだ顎に手をあてて、ない髭をいじっている。


トントントン


「王様、失礼します」


「んっ、どうした」


「先ほどから国に近づいてくる大きな集団が見えはじめております。フリーデンスかと」


王様と呼ばれた男は大きく目を広げる。


「わかった、土地の準備はできておるのであろうな」


「はっ、いついかなる時も用意しておけとの事でしたのでもちろん出来ております」


「よし、まずはそこに案内させろそのあと私が待っていると伝えておけ」


「はっ」


返事をすると部下らしき男は王の部屋から出ていった。









「そろそろ着くね、あー早くブランに会いたーい」


馬に1本の角が生えた大きな生き物が2頭、白色の綺麗な城のような乗り物を引いて走っている。


「ブランブランブランブラン」


馬車のような乗り物の上で足をバタつかせながら、小さな少女の青い髪が揺れる。


「うるさいシーニー私も会いたいのに、だまって」


建物のなかから落ち着いたピンク色のローブを纏った美しい大人の女性という言葉が似合おうであろう女がでてきた。


「あー楽しみだなぁ、前の国ではずーっと別行動だったもんねー」


「それはしょうがない、ブランくんは目立つのを嫌うから」


シーニーと呼ばれた少女は両手のひらを空にむけてから伸びをすると頭かく。


「でもあれは、ロドが悪かったんだよー」


「そ、それは知らない」


ロドは顔を背けるとピンク色のローブを少し握り締め、少し顔を下に向け今度は大丈夫と小さく呟く。


「そ、そんなことより、予定ではあと1日はかかるはずだったのに、もうガドル王国が見えはじめているんだけど」


「そーれーはーブラン大好き人間のヴェールが早く会いたくてあのでっかいユニコーンに何かしたんだろうねー」


シーニーは城を引っ張る大きな馬のようなものを指差す。


「ヴェールならやりかねない」


「でしょー、まっ僕は早くブランに会えるからいいんだけどねー。それにしても今回は魔物が出てこないね。少し退屈だよ」


「それは、あの熱血バカが自分の部下つれて走りながら狩ってるからだと思う」


「あーなるほどなるほどほどねぇーふぁあ」


シーニーはひとつ大きなあくびをする。


「でも、そろそろ着くし呼び戻した方がいいんじゃないかなー」


「そうね、そうする」


そう言うとロドは手のひらに指で星を描くとその手にむかって話しかける。


「ロッソ聞こえる?ロッソ」


『おぅらー!おらおらおらー!ん?!なんだ!どうしたロド!』


「ロッソもうすぐ着くから城に戻って」


『おぅら!ん?!そうかわかった!すぐ戻る!お前らー!退散するぞー!』


ロドの手の中で光っていた星の模様が消える。


「シーニー到着の準備をしてくる」


「そうだね、僕も身だしなみを整えておくかー」


2人は城の中に戻っていく。それから少したって城から緑色の癖毛に赤い眼鏡をつけた少女が出てきて大きなユニコーンと呼ばれる馬のような生き物に近づく。


「いい天気だ。よし、キングユニコーンども!とりあえずこの城をあの門の前に止めるんだ!わかったかい!」


少女は声を上げキングユニコーンに指示をだす。


ヒヒーン!


「うむ、いい子だ」


少女は腕を組み満足そうにうなずくと大きく手を広げて


「ブラーン!着いたぞー!ブラーン!ブラーン!ヴェールはいい子にしてたぞー!ブラーン!ブラーんぶっ!!」


「うるさいわ!」


少女の頭を叩く。そこには、燃えるような赤い髪にスラッと伸びた長い脚、動きやすそうなところどころ肌の見える鎧をつけた女性が立っている。


「いったぁ、そんな強く叩かなくてもロッソ」


「ブランは先にシュヴァルツと共にこっそりと入国してるんだ出てくるわけないだろう」


「ふぇ、せっかく早く着くようにしたのになぁ」


緑の少女は残念そうにうなだれる。


「まぁ、ヴェールよロドがこの国の者と話をつけるまで静かに待っておけ」


「ふぁ、そうするよ」


ガドル王国に到着したのである。

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