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第24話 キャンプ設営

先ほどは大変申し訳ありませんでした。

昨晩寝ぼけながら予約投稿を設定してしまったため、作者の全く別の小説の全く別の話を投稿するという、何が起きたらそうなるのかと言いたくなるような事をしてしまいました。

本当に、申し訳ない。


改めて本日1話目です。

 世界樹の根本に到着した後は、まずはしばらく寝泊りするための拠点を用意する。ここは日中もずっと日陰になるほど世界樹が上を塞いでいるので雨の心配はなさそうだが、寝る時に風が吹くと寒い。それで風邪をひくほどやわではないが、せっかくなので気にすることにしている。


 とすると、まずは風をしのぐための小屋作りだ。普段だったら革や布を使ってテントを張るのだが、今回はせっかく、すぐ近くに巨大な木材の塊があるのでそれを使わせてもらうことにする。


「というわけで短時間で木材で寝床作る。今回は木材集めるんじゃなくて世界樹を切り抜いて使うから、時間はかからないと思う」


 “待ってー”

 “安定の置いてけぼり”

 “世界樹解体すんのまじ?”

 “テントじゃないんか”


 コメント欄が盛り上がっているが無視して、まずは良さげな場所探し。どんな寝床にするか迷ったが、今回は視聴者もいるのでがっつりした小屋ではなく、あるものを使った簡易的に風をしのげる場所づくりにしようと思う。


 となると、場所は世界樹の根によって1.5メートルほどの段差ができているところだ。一面に壁があると建築がしやすい。


「そんじゃあまずば木材切ってきて小屋作りな」


 ブレスレットから剣を出して、世界樹の根の太いところに向き直り、手を合わせる。まだ生きてる木からえぐるので手を合わせておいた。そして剣を振り上げて、鋭く振り下ろす!


 いつもは普通の木なら斧で倒して加工も斧でやるが、巨大な世界樹から木の棒を切り出すのに斧は不向きである。いや、やってやれないことはないが、流石にそこまではこだわらない。それはもはや斧の使い方ですらないからだ。


 そして切り出した一定の幅と厚さがある棒を、運んでいって一箇所に集める。


「こうやって切り出すと……見た目がカクカクになるから風情が無いよな。やっぱ細い丸太が一番良いわ」


 “わかる?”

 “いや、わからん”

 “真っ直ぐでかくかくしてると木材だもんな。機械で加工された感じがしてくる”

 “わかるやつおったわ”


 ぼやきつつ、切り出した木材を大体斜め45度ぐらいで世界樹の根に立てかけていく。木材の下の地面は、土が溜まっているところをスコップで掘り出したのでガッチリと地面を捉えて滑る心配はない。


 それを少し余裕を見て、およそ2.5メートルに渡って建築した。


「はい、本当に最低限の風よけ完成」


 “え、もう”

 “30分たってないんやが”

 “まじでシンプル! 壁に板立てかけて隙間に潜り込んでるかんじか”


「まあもうちょっと細工するけど、ガチで困ったときはこれもありだよってことで」


 その後は細部に手を加えていく。まずは世界樹の根の付近から剥いだ苔と土。コレを木材でできた斜面に丁寧に並べていく。木材を並べただけなのでまだ隙間があるところを、苔で塞いでいくのだ。その際土が中に落ちないように、丁寧に払っておくのを忘れない。


 それが終わったら、2箇所開いてる穴を入り口だけにするために、片方の穴にちょうど良い長さの木材の棒を先端と尖らせて突き立て、それを並べて壁にする。こっちは2層にすることで風を防いだ。


 そして最後に、寝床にするところに木材を並べて上に革や布をしけば、数日過ごすには申し分ない寝床の完成だ。入り口は……まあ寒くないし塞がないで良いか。寒いところならドアまで作るが流石にそれは手間だ。


「あい、寝床完成」


 “はええええ”

 “まじで寝床にちゃんとなってる……”

 “ブッシュクラフトってやつか”

 “テント使わないキャンプ初めて見た”


「英語でBush Craft とかで調べたら割とこういう動画あったと思うよ。いやまじで懐かしいな。ダンジョン籠もり始める前は好きでよく見てたんよ」


 だからこそ、最低限の道具で自然の中で生活しよう、という俺の考えが生まれたのだろう。ぶっちゃけ形のあるテントより、ただの布やそのへんにある丸太で簡易的な小屋作る方が風情があってかなり気に入ってる。


 その後、寝床の脇にロボからおろした鞍と食材などを片っ端から突っ込んでいく。そうしているうちに、狩りに出ていたロボが獲物を咥えて戻ってきた。世界樹の根本付近でも幹に近い方に仮拠点を作ったが、世界樹のサイズがとんでもないのもあって普通の丘の中腹に拠点を作ったぐらいの感じがする。世界樹の根のあたりには土なども普通にあって木も生えているのが、その印象をあと押しているのだろうが。


「にしても、昼間なのに大分薄暗いなあ」

 

 “そらそうなる”

 “世界樹が完全に日を遮ってる”

 “むしろなんでそこに木が生えてんのかわからん”


「それな。想像するなら、この前のでっかい徘徊恐竜みたいに世界樹の根とかが栄養満点なのかもな。魔力も大分濃いし。それで植物が元気に生えてるってのはあると思う」


 ぶっちゃけ世界樹も、これ一本の木じゃなくて複数の樹木が合体しまくった結果の産物に見えるし。何か芯があって、そこに大量の樹木が乗っかっていった結果、こんな巨大になっているのではないか。そんな推測だ。


 そんな感じでコメントに答えつつ、ロボと自分の分の食事を用意。出来上がったものを並んで食べていると、頭上から『ギャアアアアア』という大きな鳴き声が聞こえた。


 見上げると、頭上でワイバーンと、巨大な怪鳥が空中戦を繰り広げている。


「元気にやってるなあ」


 距離としては100メートルほど。以前来たときもあいつらと、それにグリフォンなどが空中戦をしていたが、あいつらは基本的に木の上の方に生息しているモンスター達で、下には降りてこない。水分補給に来る様子もないので、木の中か木の洞かどこかに水が溜まっていたりするのだろう。世界樹は巨大な植物だが、巨大故にその溝や隙間、開いている穴のサイズも凄まじい。そこを住処にしているモンスターが多数いるのが、この世界樹における生態系だ。


「やっぱ……ワイバーンとか怪鳥ってかっこいいよな」


 “恐怖が先に来る”

 “まじで命知らず”

 “余裕が怖い”

 “逃げないで良いの?”


 双眼鏡で二匹の戦闘を見ていると、そんなコメントをされてしまった。


「大丈夫大丈夫。あいつら下には降りてこないし。あいつらぐらいなら倒せる」


 強さならではの余裕もある。ある程度強くなっておいたからこそ、こうして心置きなくこの世界を旅することができているのだ。




******




 遅い昼食を終えた後は、いよいよ世界樹の探索だ。


「世界樹の探索、何するかって思ってる人いると思うけど、主に世界樹の内部を探索する」


 “内部?”

 “木の中を?”

 “え、世界樹ってなんかダンジョンみたいになってんの?” 

 “中に開いてる穴が繋がってる感じか?”


「だいたいそうね。世界樹は巨大な一本木じゃないから結構隙間があるのと、後はモンスターが掘った跡とかで結構派手に穴が開いてる。穴ってか複雑に繋がった洞窟みたいな感じだな」


 遠くから見たら巨大な木だった世界樹も、寄ってみれば複数の木や巨大になった蔓などが絡み合ってできていて、ところどころに隙間や巨大な穴、がある。更にかなり高いが上の方に行けば行くほど、下の方ではしっかりと絡み合っていた木がそれぞれ別の方向へと伸びることで、大量の空間が生まれている。そのあたりが、今回の探索場所だ。まあまず上まで登る道を探すために下から侵入しなければいけないのだが。


「ロボ行くぞー」

『バフッ』


 今回は世界樹の隙間がかなりでかいということで、取り敢えずロボも一緒に行ける道が無いか探すことにしている。いよいよ人ひとりしか通れないような穴があったら待っていてもらうが。


 そうして、俺とロボは、世界樹の隙間から内部へと侵入した。

Bush craft GR さんの動画は皆ぜひ見てくれ


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― 新着の感想 ―
[良い点] すげえ! いきなり世界樹を切り出して建築し始めたぞ! これは想定外です。 驚きました。
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