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2話 バレちゃった

不定期ながら約1年ぶり更新になってしまいました・・・もう少し速度を上げなければと思う今日この頃でございます

玄関を開けた瞬間

「満里奈~!!!」

聞き覚えのある声が。そしていつもの感触。

「え!!?」

「!?」

その瞬間周りの空気が凍りついた

まぎれもなく司だった。

「ちょっと!!! 司!!! 離れなさい!!!!」

一瞬止まって司に怒鳴る。しかし

「やだね! 今日、部活で疲れるんだもん」

わけのわからないことを言う

「関係ないでしょ!!?」

「それに今日一回も満里奈に触れてないんだよ? もう充電切れしたよ……だからぎゅーってして~」

客人の前でまるで幼い子どものようなことを平気で言ってくる。本当に周りが見えていないのかと怖くなるときがある。

「で、できるわけないでしょ!!! そんなこと! だいたいお客さん来てるのよ?」

当たり前だ。客人ましてや友人の前でできるわけがない。

「いいよ? 全然気にしてないから。むしろラブラブッぷりを見せ付けちゃおうよ」

と満面の笑み

本当に気にしていないようだ。というか私しか見えていない模様。

二人はきっと幻滅してるよね……司に……だって一番見せられないもの見ちゃったんだもん

と思ったら

「天原君かわいい~~~!!!!」

友香の第一声。

いきなりテンションマックス

「僕大きくなったら満里奈をお嫁にするんだよ?」

自慢げな顔をする

「そうかそうか」

泉は微笑ましく見守る。

「二人は大丈夫なの?」

意外な反応に私は困惑する

「なにが? 別に? 全然気にしてないよ? まさかこんな一面があったなんてね?」

「ちょっとびっくりしたけど。少し安心した」

ハイテンションな友香と安堵の表情をみせる泉。

時間も遅いので問いつめられるのは明日になりそうだ。

しかし親が買い物から戻ってきた

「あら、いらっしゃい! 満理奈のお友達?」

お母さんが尋ねる

「う、うん」

私はうなずいた

「こんばんは」

「こんばんはー」

そして2人はあいさつする

「せっかくだから食べていかないかしら?」

お母さんが提案する

「いいんですか?」

泉が少し戸惑うように聞いている

「ええ。いいわよ? たくさんいたほうが楽しいしね」

お母さんは2人を快く受け入れた

私はため息をついた。正直……泣きそう……

「じゃあじっくり聞かせてもらいましょうか? 二人の関係を」

まるでサスペンスドラマの刑事に追い詰められてる犯人のような心境だ

いつもの3人に友香と泉を加えることとなった





というわけで2人を交えて食卓を囲んでいるんだけどなんか気まずい

2人は普通だけど私一人が気まずい。

そして怖い……恋愛の話には食いついてくる友香のことだ、きっと根掘り葉掘り聞いてくるだろう。

そんなことを考えるとおちおちご飯も食べられない。というかのどに通らない

そんな私をよそに二人は司と楽しくご飯を食べている

友香にいたっては

「これおいしい!!!」

お母さんの料理がおいしいのかがむしゃらにご飯を食べていた

このリアクション、友香きっとグルメリポーターになれるよ……

「ちょっと! 友香? あんまり早く食べるとのどに詰まるよ!」

泉が注意する

「水~水~」

まもなく友香が叫びだした

水を渡して

「ほら言わんこっちゃない」

泉は呆れる

司はというと

「それでね~」

まるで幼稚園児のように二人に話す

二人も

「それでそれで~?」

「へ~」

ちゃんと相手してくれてる

ある意味二人が理解してくれたかとホッとしている。また司も二人に心を許したこともほほえましく思う

食事も私以外は賑々しく終えたところで本題に入った

「で? 満里奈さん? お二人の関係はなんのかな~?」

ニヤニヤしながら質問する友香。

「幼なじみよ! ただの幼なじみ!!」

とっさに私は答えた。

「満里奈ひど~い! ぶ~」

その答えに不満そうな司。




そうただの幼なじみ……

そもそもいつ知り合ったのだろうか?

はっきりとは覚えてはいないが幼稚園ぐらいのときから一緒に遊んでいた記憶はある

おそらくそのくらいに知り合ったと思う。

いつの間にかできていたこの関係

司のお世話していたな~時にはしかったりもしたけど基本的に私にべったりだった

当時から私と結婚するんだ~って言っていたんだっけ?

「そもそもの二人の出会いはどうだったの?」

泉が尋ねる

「それがあまり覚えてないんだよね~……だって小さい頃からだったし」

正直に答える。

「司くんと満里奈の馴れ初めの話? 覚えてないみたいよ? 司くん」

デザートを持ってきたお母さんが会話に加わり司に声をかけた

すると司は

「え~覚えてないの~?」

また口を膨らませた

そんな姿を2人は珍しそうに見る

本性を知ってまだ数時間さすがになれないか

「満理奈ってさ~学校ではひどいんだよ~? 明らかにむこうが気づいても声かけてくれないし、というか僕が声かけようとするとそそくさと逃げるし……」

また司は口を開き、不満をもらす。

「ほうほう……どういう事だね? 満理奈くん」

まるで昔の探偵のように尋ねる友香

「当たり前じゃない!! そんなの」

思わず語気を強めた。

「といいますと?」

再度、友香は尋ねた

「毎度、毎度べた付かれちゃこっちも疲れるのよ? 家でこんな感じで学校までもべたつかれたられ身が持たない」

司? あんた自分の立場をわかってない

「それに迷惑なのよ!! いつもいつも『満理奈、満理奈』って私はあんたの親じゃない!!!」

やばい! 言っちゃったよ~どうしよう

覆水盆に返らず、言った直後すぐに、後悔が襲った。

「なんだよ……それ……今まで俺は迷惑だったってこと!!?」

「そうよ!!」

売り言葉に買い言葉、収拾がつかなくなってきた。

司はかなり動揺を隠しきれず目には涙をいっぱいにためていた

その光景を見て私は、ますます罪悪感を感じた。

しばらくの沈黙ののち、泉が口を開いた

「はいはい、けんかはここまで! ならこうしましょう? 天原くん? 特訓よ?」

そういったけど、私もみんなもきょとんとしていた。



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