92. 単純作業
与えられた作業は単純作業だった。
「面倒くさいな。どうにかして楽できないかな」
「ね。せめて書式が同じなら整理しやすいんだけどね…」
ステラの言う通り、各部活動によって書式が違う。それに表記にも差があって、全て読んでからでないと、纏める作業が出来なかった。それに字の綺麗さにも差があり、読みにくい物はとことん読みにくかった。
「これ読みにくいからステラお願い」
私は読みにくかった書類をステラに渡した。ステラは崩れた文字でも前後から書かれている文字の推測が上手かった。私には出来ない事だ。
「ったく…お姉ちゃんは…」
文句を言いながらもステラは書類を受け取ってくれた。
(それにしても…)
この学園には様々な部活動があった。体を動かす物から頭を使う物まで様々だ。所属人数、活動年数からこの学園で人気な物の推測も出来た。誰が何に所属しているかはこの資料からは分からなかったが、それもこの生徒会なら調べる事が出来るだろう。ここに来れば様々な事が分かる事が分かった。
(はあ~)
私は一旦資料を整理し始めた。活動年数が長い部活動は字もきれいだし、書き方もちゃんとしていて読みやすい。それに比べて活動年数が短い所は書き方が整理されておらず、読みにくい。私は綺麗に書かれた物とそうで無い物を仕分けた。ステラの方に整理されていない物、私の方に読みやすい書類を置いた。
ステラはその様子を黙って見ていた。
「お姉ちゃん」
ステラが仕分けている私の手を止めて来た。その顔は怒っていた。
「どうせ確認の為にお互いに全部読まなきゃいけないんだからそんな事しても後で自分の作業が面倒くさくなるだけだよ」
確かにそうだ。お互いの仕事に不備が無いか最終的に確認する。その為、最終的には全ての書類に目を通さないといけない。私がこのままこの仕分けを続ければ、後々面倒くさくなるのは私だろう。
私は小細工は諦めて今まで通りに作業を続けた。
生徒会室は各々が仕事をしていてとても静かだった。面倒くさい作業だからか、静かすぎる所為か、あまり集中できなかった。隣のステラより作業が遅かった。
「ステラは何でそんなに速いの?」
「こういう作業向いてるんだと思う」
ステラの作業を暫く観察した。単純作業が得意というよりも、資料を読み頭の中で纏めるのが速いんだと思った。その結果、全体の作業が速くなっている。
(私はコツコツやりますか…)




