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72. 敵地

「お初にお目にかかります姫。ここからの案内をさせていただきますクリストフ・ベリと申します。以後お見知りおきを」


 クリストフはそれだけ言った。私の勘違いかは分からないが、ステラにだけ向けて喋っているように見えた。

 クリストフは私達に背を向けて歩み始めた。私は隊長さんに顔を向けると彼は頷いた。そして護衛達がクリストフの後ろをついて進み始めた。皆、周りを警戒しつつ進んだ。私も馬に指示を出して進み始めた。すると、今まで無言で付いてきていたダニーさんが近づいて来た。


「気を付けて、奴らは君を見ていない。もしかしたらステラ一人だけ生きていれば良いと思っているのかもしれない」


 私は剣に才能があると言われているが、その才能を全て発揮できていない。一方ステラは魔法の才能を存分に発揮して、色々な魔法を正確に、無詠唱で扱うことが出来る。傍から見ればステラの方が優秀に見えるのだろう。別にそれに苛立っりする事は無かった。そして、私よりもステラの方が繋ぎの王として欲しているのかもしれない。


「それにここでは双子は嫌われている。アリスを消そうと向こうが動くかもしれない」

「分かった」


 ダニーさんの忠告は当たっていると思う。私も相手の立場になって考えれば、私は必要無いだろう。消してしまいたいと思うだろう。

 私は冷静に自分の状態を考えた。相手ならこの護衛に囲まれた状態でどうやって私を殺そうとするか。一番簡単なのは休憩で止まっている時に不意打ちで殺す事だろう。でも、私達にはダニーさんが居る。基本的には手を貸してくれないが、私達が危機に瀕した時には助けてくれる。そんな信頼があった。ダニーさんが居れば不意打ちに気が付く事は容易いだろう。ならば、私が警戒すべき事は他の方法に対してだろう。


(どんな手があるだろう?)


 自然災害に見せかけて殺す事も考えられるが、それだと周囲を巻き込んでステラまで殺しかねない。他に何かないか考えてみたが、私には思いつかなかった。

 休憩で馬を止めて水を飲んでいる時に気が付く。


(あ、そっか毒殺があった)


 私に気が付かれずに食べ物に毒を盛れば、簡単に殺す事が出来るだろう。私はそれを警戒する事にした。もちろん私達の推測が外れてステラが殺される可能性もあるので、私は今思いついた事をステラにも共有する。ステラも神妙な面持ちで頷いてくれた。

 それからは自分の食事は自分で管理、調理をして思いつく限りの最大限の対策をした。それにマークがまず食べてから私も食べる事にした。これで、私だけを毒殺する事は出来ないだろう。


(疲れる旅だけど、学びも多いな)

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