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30. 決意

(パトリシアお姉ちゃん、私もっと強くなるから)


 パパの故郷に帰って来た翌日、私達はお墓参りに来ていた。おじいちゃんとおばあちゃんの事はあまりよく覚えていない。なので正直、お墓の前で何を話したらいいのか分からなかった。ただパパの話を聞いていた。パパは最近の出来事をお話していた。主に私達の事を話していたので何だかちょっと恥ずかしかった。続いてパトリシアお姉ちゃんのお墓の前に来た。魔界での戦闘が終わった後に四人で作った事を昨日の様に思い出す。

 私達はお墓を綺麗にしてから、お花を墓石の前に置く。目をつぶりながら手を合わせる。良く分からなかったが、パパの真似をする。


「パトリシアお姉ちゃん、私、前よりも強くなったよ」

「お姉ちゃんだけじゃないよ、私も強くなったよ」


 私に続いてステラも話始めた。最近の話。学園の話。冒険者の話。ダンジョンの話。色々な事を話した。どのくらい時間が経過していたのか分からない。でも話したい事は全部話せたと思う。パパはその間、黙って私達の話を聞いてくれていた。


「パパ!私もっと強くなりたい!強くなる方法教えて!」

「ステラも!新しい魔法教えて!」


 パパは私達の要求を聞いて少し悩んでいた。そして暫くして口を開いた。


「…やっぱり強くなるには基礎だよな」


 パパは私の方を向く。


「アリス、体を魔力で覆って体内の全てを把握しなさい。そして、どこを動かしたらどのような動きを身体がしているのか把握する事。暫くはその状態で日頃と同じ鍛錬をしなさい」


 私は感覚で身体を動かしている事に気が付く。意識してどのように体が動いているのか分からなかった。でもそれがどのように強さに直結するのか分からなかった。


「?」

「まあ、まずはやってみろ」

「うん、わかった」


 そしてパパはステラの方を向いた。


「ステラは亜空間に魔力を溜められるように練習しよう。魔力量は多くて損な事は無いからな」

「あれよく分かんない」

「…う~ん、パパにちょっと触れてみろ」


 私も一緒にパパに触れてみる。


「魔力操作で魔力を体から引き離さず俺の体内の背中ら辺まで伸ばしてみろ」


 パパの体内に魔力を伸ばしていく。背中に触れそうな瞬間にどこかに引っ張られていく。体内じゃないどこかに行った感覚はあるが、それがどこだか分からない。私は驚いてパパを見上げる。


「そこが亜空間だ。あるけど無い。そんな空間を創造してそこに回復する魔力を、回復した瞬間にそこへと送って溜めるんだ」

「分かったような、分からないような」


 ステラの言った通りあまり良く分からなかった。でも感覚は掴めた。それを常時出来るように練習すれば、私の使える魔力量も増えるはずだ。


(これでもっと強くなれる)

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