ないことにしちゃ、いけない
帰宅後の風呂上がり
ソファーに腰かけ
ぐったりとうなだれる
このぐったりの
延長線上にある
休日に向けて
散り散りになった力を
一つの場所へと掻き集める
未来は明るく見えなくて
不安ばかりが転がっていて
それでも
気味の悪い
嫌な予感しかしない
そんな真っ暗な洞窟を前にして
足元が崩れていくから
飛び込んでいくしかない
そんな綱渡りみたいに不安定な
毎日です
思えばずっと逃げてきた
数え切れないほど
何度も逃げてきた
いや、ちょっと待てよ?
そもそも僕は
そんなに向き合ってすら
来なかったのだから
何度もよりは
一つの躓き
一つの傷から
ずっと逃げ続けていたのかもしれない
なんて
どうでもいいか
それがどちらか判明したところで
納得して人が変わったように
振る舞えるわけでも
忘れられるはずでもない
やり直せも
取り戻しも
できないんだから
大切なのはそこじゃない
大切なのは
立ち上がったこと
立ち向かったこと
必死だったこと
なんだかんだで今も
闘えていること
焦らなくても
そう思えるほどの余裕は
僕にもう無いけれど
大切なのは
周りと比べて
どうこうだけじゃない
仕事や学校
行くの嫌だなって
億劫がる気持ち
奮い立たせること
今日こそ外へ出ようって
家の玄関まで出てこられたこと
ずっと開けなかった部屋の扉に
手をかけられたこと
大切なのは
周り比べて
どうこうだけじゃない
今もちゃんと闘っていること
してないことにしちゃ
いけない